税制調査会の中で、「走行距離税=走った距離に応じた税金」を検討すべきとの声が上がっています。
2022年11月現在、検討の前段階なので走行距離税の課税対象は未定です。そこで当記事では走行距離税はバイクも課税対象とするのかを考察しました。
結論、バイクは走行距離税の課税対象となる可能性があると考えます。特に125cc超のバイクは課税の可能性が高いでしょう。バイクに乗ってる方は絶対に最後まで読んでくださいね。
バイクが走行距離税の課税対象になる可能性
バイクが走行距離税の課税対象になる可能性は十分あります。
なぜバイクまでもが走行距離税の課税対象になりうるのか、理由を説明します。
バイクの走行距離税の検討理由①EV化
バイクの走行距離税がありうる理由の1つ目はバイクのEV化です。
走行距離税が検討されている表向きの理由として「(EVは)ガソリン車よりも重量が重く道路の損壊に与える影響はむしろ大きい」が挙げられます。
バイクのEV化も年々進んでいます。バイクがEV化されたあかつきには、「重量が重いために道路の損壊に与える影響が大きい」という理由がまかり通るでしょう。
バイクの走行距離税の検討理由②重量
バイクの走行距離税がありうる理由の2つ目はバイクの重量です。「EV 重量が重いから走行距離課税」が成り立つなら、「重量のあるバイクも走行距離課税」が成り立つからです。以下に詳しく説明します。
125ccを超える排気量のバイクには重量税が課せられています。そもそも重量税とは、「重量が大きい自動車は道路の損壊に与える影響が大きい」ので、重量に応じて税金が高くなります。
バイクの場合の重量税は2022年現在以下のとおりです。
区分 | 排気量 | 自動車重量税 |
---|---|---|
原付一種 | 50cc以下 | 0円 |
原付二種 | 50cc超〜125cc以下 | 0円 |
普通自動二輪 (二輪軽自動車) | 125cc超〜250cc以下 | 4,900円(届出時のみ) |
普通自動二輪 (二輪小型自動車) | 250cc超〜400cc以下 | 年1,900円 年2,300円(登録後13年〜17年) 年2,500円(登録後18年) |
大型自動二輪 (二輪小型自動車) | 400cc超〜 | 年1,900円 年2,300円(登録後13年〜17年) 年2,500円(登録後18年) |
ところで
「(EVは)重量が重いために道路の損壊に与える影響が大きい」→だから走行距離税を課税する
というロジックが成り立とうとしているのだから
「自動車重量税を課税しているバイクは重量が重いために道路の損壊に与える影響が大きい」→だから走行距離税を課税する
というロジックも成り立つと考えるのが普通です。
125ccを超えるバイクは重量が重いと見なすことができ、走行距離税の課税対象となる可能性があります。
バイクの走行距離税の検討理由③税収UP
バイクの走行距離税がありうる理由の3つ目は税収UPです。
我々国民の生活とは無関係に増税することだけは着々とものすごいスピードで進んでいます。事実、2022年度の一般会計税収はおよそ68兆3500億円で、過去最高を記録する見通しです。
物価高・円安・不景気のスタグフレーションで国民の生活が厳しくなる中、税収は過去最高となる見通し。。。一体どうなっているのでしょうか。
増税の傾向はバイクに限ったことではありませんが、国民が苦しむ中、過去最高の税収を上げてしまう政府のすることです。取れるところから取ると考えるのが普通です。
バイクが走行距離税の課税対象にならない可能性
バイクが走行距離税の課税対象にならない可能性についても触れておきます。
バイクが走行距離税の課税対象にならないと考える根拠は2つあります。
バイク走行距離税の否定根拠①ガソリン自動車より軽い
バイクが走行距離税の課税対象にならないと考える根拠の1つ目は「バイクは一般的にガソリン自動車(四輪)より軽い」ことです。
「EVはガソリン車よりも重量が重い→EVのみ走行距離課税」となるのであれば、ガソリン車(四輪)より軽いバイクは当然非課税となるでしょう。
バイク走行距離税の否定根拠②海外の先行事例
バイクが走行距離税の課税対象にならないと考える根拠の2つ目は海外の先行事例です。
走行距離税を先行して実施しているニュージーランド・オーストリア・ドイツ・アメリカ(オレゴン州)では、走行距離税の対象は小型バスまたは重量貨物車といった乗用車よりはるかに重量が大きい車のみです。
日本でも同様の考え方がされるならば、車道を走る中で最も軽い部類に入るバイクが走行距離税の課税対象となる可能性は低いと言えるでしょう。
バイクは走行距離税の課税対象?まとめ
バイクは走行距離税の課税対象となるのか否か、可能性を肯定する根拠と否定する根拠の両方をご紹介しました。
走行距離税というものが実施される場合は、将来的にはバイクも走行距離税の課税対象となる可能性が高いと考えます。なぜならバイクもEV化していく流れは確実で、走行課税の考え方の根本には「EV=重い=課税」があるからです。
ところで当サイトでは走行距離税に関する考察を他にもやっております。これからホットな話題になること間違いありません。今のうちに下の記事を読んでおいてくださいね。
走行距離課税の単位距離あたりの金額が気になる人は「走行距離課税は1kmあたりいくら?」の記事へどうぞ。
走行距離課税が実現した場合のデメリット・懸念をわかりやすくまとめた記事もあります。よければこちらも読んでみてください。
走行距離課税の課税対象はEVだけ?ガソリン車はどうなるの?という方は下の記事を是非読んでみてください。
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