2022年10月31日、大阪府高槻市の市バス運転手が蒸しパンを食べた後の乗務前検査でアルコール検査に引っかかり、懲戒処分となりました。
なぜ「蒸しパンを食べただけで」アルコール分が検出されてしまったのでしょうか?
他のパンは食べても平気なのでしょうか?
この記事を読めば、蒸しパンを食べるとアルコール分が検出されることがある理由、他のパンを食べてアルコール分は検出されるのか、アルコールが含まれないパンはどれか、運転前に食べてしまったらどう対策すれば良いのかをご説明します。ぜひ最後まで読んでください。
蒸しパンを食べただけでアルコールが検出される理由
大阪府高槻市は31日、乗務前の検査でアルコール分が検知されたとして、市バスの40歳代の男性運転手を戒告の懲戒処分とした。「蒸しパンを食べた」と説明している。市によると、パンでもアルコール分が検知されることがあるという。
https://news.livedoor.com/article/detail/23121414/より引用
蒸しパンを食べただけでアルコールが検出される理由は、蒸しパンにアルコールが含まれているからです。なぜ蒸しパンにアルコールが含まれているかというと、蒸しパンを発酵させる製造工程で酵母の働きによってアルコールが作り出されるからです。
事実、上記の報道の通り、蒸しパンを食べただけでアルコール検査に引っかかった例があります。
蒸しパンの製造過程でアルコールが発生する
- ドライイースト
- 砂糖
- 強力粉
- ぬるま湯
- スキムミルク
- 塩
- バター
蒸しパンを作るには上記の材料が必要です。
ドライイーストという酵母が砂糖や強力粉に含まれる糖質を分解するときにアルコールと炭酸ガスを発生させます。
炭酸ガスによりパンがふっくらとなるわけですが、そのふっくらの中にアルコールが微量に残存しています。
アルコールを含んだ蒸しパンを食べることで結果的に、口の中にアルコールが残ることがあるのです。
他のパンでもアルコールが検出される
蒸しパン以外のパンでも、「ドライイーストや酵母」と「砂糖や強力粉などの糖質を含む材料」を用いていればアルコールが発生します。
従って蒸しパンでなくとも、ドライイーストなどの酵母を用いるとアルコールが検出される恐れがあります。
ただし通常、パンは200℃程度の高温で加熱され、アルコールの沸点は80℃なのでアルコールはほぼ全て蒸発してしまいます。
蒸しパンは100℃程度で加熱されるため、他のパンよりもアルコールが残りやすいと考えられます。
アルコールが含まれていないパン
結論、酵母が糖質を酵母分解する際のアルコールを避けるためには「酵母が使われていないパン」を選べば良いです。
酵母はパンをふっくらさせるために用います。ふっくらさせるための酵母の代替品として「ベーキングパウダー」が挙げられます。
酵母を使わず、ベーキングパウダーを用いるパンを調べたのですが、市販のパンでは見つかりませんでした。そこでパンではないけど近いものを見つけました。
中には酵母を使っている商品もあるので、必ず原材料を確認ください。
- 蒸しパン
- マフィン
- カステラ
- ホットケーキ
どうしてもパンが良い場合は、ベーキングパウダーを用いて自分で調理するのがおすすめです。分量さえしっかり計れば案外簡単にできますよ♪
パン初心者なら↓で十分楽しめます。
蒸しパンを食べてしまった対処方法
アルコールを含む蒸しパンを食べてしまった場合、口の中にアルコールが溜まっているためにアルコール検知器に引っかかることが稀にあります。
体の中にはアルコールが入り込んでいないため、口の中をうがいしてアルコールを排出する対処方法が有効です。
念には念を入れて歯磨きしても有効でしょう。
ただし、アルコール入りのマウスウォッシュには気をつけてくださいね。
もしアルコール入りのマウスウォッシュを使ってしまった場合も、同様にうがいが有効です。
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