りんごの風味が弾けるお酒「シードル」とは

りんごを原料として造られる醸造酒、シードル。りんごの甘みや風味がギュッと詰まったシードルに、魅了される人は世界中に多数います。
シードルは、ひとくくりにまとめることが難しいほど、造られる地域や製造方法によって味が大きく異なります。
また、アルコール度数は2%〜8%の商品が多く、アルコールが苦手という方でも飲みやすいのが特徴です。
1000年以上の歴史をもつシードルの起源

シードルの原料となるりんごは、紀元前から栽培されていたとされており、現在の中央アジア辺りで生まれ、ヨーロッパへ広まっていったと言われています。
そして11世紀(約1000年前)頃、フランスのノルマンディ地方やブルターニュ地方でりんご栽培が定着し、シードル造りも盛んに。現在もなおシードルの産地として有名です。
その後、フランス全土からイギリスやロシアなどのヨーロッパ各地にも広まり、19世紀頃、海を渡ってアメリカにも定着。そして日本にも広まり、現在では世界各国で人気を集めています。
世界各国で違いを楽しめる、シードルの味わいとは
シードルには様々な種類がありますが、国によって大まかな特徴があります。その特徴を知ることで、お気に入りのシードルに出会える確率もぐっと上がります。
フランス
主に、北西部ブルターニュ地方とノルマンディ地方で生産されています。ワインに次いでよく飲まれており、甘口から辛口まであります。辛口でも、甘みを残して造られるのが特徴です。
スペイン
スペインの呼び名は「シドラ」。原生種に近い酸味の強いりんごを使用することから、野生の酵母の風味が強くキレがあります。お肉料理との相性が抜群です。
アメリカ
「ハードサイダー」と呼ばれ、スッキリと喉越しのいい辛口が主流。ビールに近い位置づけです。
日本
林檎の名産地である青森県や長野県などを中心に造られています。生食用のりんごを使用していることが多いので、フレッシュで果実味があり、繊細な味わいが特徴です。