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チョコレートやココアの原料「カカオ豆」の種類や含まれる成分と効能を詳しく解説
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チョコレートやココアの原料「カカオ豆」の種類や含まれる成分と効能を詳しく解説

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21.01.19

最近ではチョコレート専門店などで手軽に入手できるようになった、チョコレートやココアの主な原料「カカオ豆」。実はその歴史は古く、古代では貴重な食材として扱われていました。主に疲労回復や滋養強壮といった目的で、薬草などに混ぜて使用されていたそうです。 そして現代においても、ポリフェノールやプロテイン、食物繊維、ミネラルといった成分が豊富に含まれていることから、健康効果が期待できる「スーパーフード」とも呼ばれています。 今回は、カカオ豆の栽培の歴史や品種、カカオ豆を使った代表的な食品であるチョコレートの作り方、カカオ豆の主な効能などについて詳しく解説します。

CONTENTS

起源はマヤ・アステカ文明。カカオ豆の歴史

チョコレートは発酵食品。カカオ豆からチョコレートになるまで

スーパーフードとしても知られるカカオ豆の効能とは

生カカオからローストカカオ豆まで、おすすめ商品5選

起源はマヤ・アステカ文明。カカオ豆の歴史

カカオ豆は、英語で「Cocoa beans」といい、学名はTheobroma cacao(テオブロマ・カカオ)です。Theobromaはギリシャ語で、「神 (theos)の食べ物 (broma)」を意味しています。

カカオ豆の起源は中南米

カカオ豆の歴史は古く、その起源は現在の中南米にあたる地域で栄えた、古代マヤ文明やアステカ文明までさかのぼります。アステカに伝わる神話では、文化神・農耕神のケツァルコアトルが、トウモロコシと一緒にカカオ豆を人間に与えたといわれています。

アステカ人の社会では、カカオ豆は非常に貴重で神秘な力を持つものとして大切にされ、王族や貴族、上流階級の人などだけが利用できるもので、宗教儀式で神様への供物とされる他、通貨としても使用されていたそうです。

また、その頃からすでに疲労回復や滋養強壮、精神高揚などの効能が知れらており、カカオ豆を薬草に混ぜて薬としても使っていたようです。

現在のカカオ豆の生産地と生産量

当時、カカオ豆がこれほどまでに貴重なものとして扱われていたのは、産地が限られていて簡単に入手できなかったからです。しかし、16世紀に中南米で始まったカカオ豆の栽培は、その後アフリカやアジアに広がって行きました。

現在のカカオ豆の主要な生産国と生産量は次の通りです。

※資料:国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/19第3刊

 

カカオ豆の多様な品種

カカオ豆には、多くの品種がありますが大きく次の3つの系統に分けられます。

クリオロ種(CRIOLLO)

スペイン語で「原産地、自国の」という意味を表しているクリオロ種(Criollo)。豆の形状は細長くて、ふっくらとした形をしています。独特で繊細な香りから、フレーバービーンズとも呼ばれ、アステカの皇帝モンテスマやヨーロッパの貴族たちに好まれていたそうです。

古代から栽培されていたクリオロ種ですが、病気や害虫に弱く栽培が難しいため、現在栽培されているのは、中米のベネズエラやメキシコ、アジアの一部といったごくわずかな地域だけです。その生産量はカカオ豆全体の約3%程度で、市場では「幻のカカオ」と呼ばれるほど希少な品種です。

フォラステロ種(FORASTERO)

ベネズエラでは、自国で元々栽培していた品種以外のカカオ豆を、「よそ者の」と名付けたことから、スペイン語でアウトサイダーを意味する「フォラステロ(Forastero)」という品種名となったそうです。病気や害虫に強く、成長も早いため栽培しやすいのが特徴です。

現在、西アフリカや東南アジア・南米アマゾン川流域など広く栽培されていて、生産量はカカオ豆全体の約85%を占めています。

トリニタリオ種(TRINITARIO)

トリニタリオ種は、クリオロ種とフォラステロ種を交配させて育成した品種で、カリブ海に浮かぶトリニダード島で作られたことから名づけられました。フォラステロ種の育てやすさと、クリオロ種の繊細な香りの2つの品種の良い特徴を受け継いでいます。

ベネズエラやトリニダード・トバゴといった中南米の国をはじめ、スリランカ・インドネシアなどのアジア地域でも栽培され、生産量はカカオ豆全体の約10~15%です。

カカオとコーヒー豆の違いとは?

コーヒーとの相性がよいことでも知られるカカオ豆。それぞれカカオ豆はアオイ科カカオ属で、コーヒー豆はアカネ科のコーヒーノキという、全く違う植物から採取される豆です。

栽培されているのはどちらも赤道を挟んだ熱帯にあたる地域で、コーヒー豆が主に栽培されている地域を「コーヒーベルト」、カカオ豆が栽培されている地域を「カカオベルト」と呼びます。この2つはほぼ同じエリアで、どちらも豆を焙煎して利用するという共通点があります。

価格は国際相場の動向に連動

カカオ豆は、金や銀、プラチナなどの貴金属や石油、コーヒー豆などと同様に、ニューヨークとロンドンの商品先物取引市場で取引が行われ、国際相場が決まります。ロンドン市場では主に西アフリカ産のカカオ豆が取引され、ニューヨーク市場では中南米産のカカオ豆が主に取引されています。

国際相場は、カカオ豆産地の天候(降雨、気温など)や作柄、病害虫の被害、政治や治安の状況、消費状況や投機資金の流入など、さまざまな条件によって毎日変動しています。

チョコレートは発酵食品。カカオ豆からチョコレートになるまで

カカオ豆がチョコレートが作られるまでの工程をご紹介します。

1.カカオポッドから豆を取り出す

チョコレートの原料であるカカオ豆は、カカオの木になった実「カカオポッド」の種の部分です。まず、収穫したカカオポッドから、カカオパルプと呼ばれる白い果肉に包まれたカカオ豆の房を取り出します。1つのカカオポッドには、およそ20~50個のカカオ豆が入っています。

2.カカオ豆を発酵・乾燥させる

取り出したカカオ豆は、バナナの葉で包んで3~5日間ほど発酵させます。この発酵によって、カカオ豆は濃い茶色になり、青臭さや苦味が減って私たちが知っているようなカカオの香りになります。発酵したカカオ豆は、その後何度のひっくり返しながら乾燥させます。乾燥したカカオ豆は、不純物や異物、ゴミなどを取り除いてから袋詰めされ出荷されます。

3.粉砕・焙煎・摩砕する

工場に運ばれてきたカカオ豆は、セパレーターという機械で、粉砕・磨砕して皮などを取り除きます。この状態のものを「カカオニブ」といいます。カカオニブは、その後焙煎されカカオ豆特有の味や香りが引き出されます。

一般的に、チョコレートの風味を良くするために数種類のカカオニブがブレンドされます。ブレンドされたカカオニブは、グラインダーという機械で磨砕され、「カカオマス」というドロドロの状態になります。

4.砂糖やミルクを加える

カカオマスに、砂糖やミルク、ココアバターなどを加えてミキサーで混ぜ合わせます。

5.練り上げる(コンチング)

砂糖などが加えられたチョコレートは、ロールにかけてなめらかにします。その後、コンチェという機械で長時間練り上げます。

6.温度調整する(テンパリング)

練り上げたチョコレートは、温度を調整して含まれているカカオバターを安定させます。この作業をテンパリングといいます。

7.型などに流し込んで成型または充填

型などに流し込んで成型したチョコレートは、冷却した後、型から外してアルミ箔などで包装され完成です。

スーパーフードとしても知られるカカオ豆の効能とは

スーパーフードとしても知られるカカオ豆の効能とは

チョコレートやココアの原料であるカカオ豆には、さまざまな栄養成分が豊富に含まれているため、スーパーフードといわれています。では、カカオ豆にはどのような成分が含まれているのでしょうか。期待される効能と合わせてご紹介します。

カカオポリフェノール

ポリフェノールは、植物に含まれる色素や渋み、苦味の成分です。私たちの身体カラダは、紫外線を浴びたり、ストレスを感じたりすると活性酸素が生じます。この活性酸素は、体内で細菌やウイルスを除去する役目をしていますが、過剰に発生すると正常な細胞まで傷つけてしまい、老化やガンなどさまざまな病気の原因になるとされています。

ポリフェノールには、体内で増えすぎた活性酸素を除去する「抗酸化作用」があるといわれています。ポリフェノールを多く含む食品には、緑茶や赤ワイン、大豆、ブルーベリーなどが知られていますが、カカオ豆も、「カカオポリフェノール」が豊富に含まれています。

また、カカオポリフェノールには、抗酸化作用の他にも次のような健康効果が期待されるといわれています。

血管拡張作用

カカオポリフェノールには、血管を広げる作用があることがわかっています。血圧は血管が細くなることで上昇しますが、カカオポリフェノールの摂ることで血管の炎症を抑え、血圧を下げる効果が期待できます。また、血流が良くなることで冷え性の改善もにもつながる可能性があります。

動脈硬化の予防

動脈硬化の原因のひとつには、体内に生じた活性酸素によってコレステロールが酸化することが挙げられます。カカオポリフェノールには強い抗酸化作用があるため、コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防するといわれています。

美容効果

活性酸素は、肌が老化する原因のひとつと言われています。カカオポリフェノールは、その活性酸素を除去することで、肌のダメージを予防する効果があるといわれています。また、カカオポリフェノールにより、皮膚角層の水分量低下を防ぐことができるそうです。

カカオプロテイン

「カカオプロテイン」とは、カカオ豆に含まれるたんぱく質のことです。カカオプロテインは難消化性で、小腸で消化吸収されずに大腸に届き便のかさを増すことができます。また、腸内細菌のエサとなって腸内フローラを変化させることで整腸作用が期待できます。

テオブロミン

「テオブロミン」は、カカオ豆の苦み成分で、カカオ豆以外にはほとんど含まれていないアルカロイドの一種です。テオブロミンは、血管を拡張させることで血流量を上げて、体温を上昇させる働きを持っています。また、脳内物質であるセロトニンに働きかけて、食欲を抑えてリラックスさせる作用もあるといいます。そのためダイエットに効果があるとされ、アメリカではサプリメントや機能性食品などにも利用されています。

食物繊維

カカオ豆の生産地や収穫時期によって異なりますが、カカオマスには100 g当たり17g、ココアには約24 gの食物繊維が含まれているとの報告があります。カカオマスに含まれる食物繊維のほとんどは不溶性食物繊維で、腸の働きをよくして便性を改善してくれます。

ミネラル

「ミネラル」は、生体を構成する酸素、炭素、水素、窒素といった主要な4元素以外のものの総称で、代表的なものにはカルシウム(Ca)、リン(P)、カリウム(K)などがあります。ミネラルは体内では合成できないため、食物から摂る必要があります。不足した場合には、欠乏症やさまざまな体の不調が発生します。カカオマスにはカリウム(K)、リン(P)、銅(Cu)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)のようなミネラルが豊富に含まれています。

生カカオからローストカカオ豆まで、おすすめ商品5選

ローストカカオ豆 | Dari K株式会社

ローストした後のホールのままのカカオ豆。薄い外皮を取り除いて使います。外皮があるのでカカオ豆の中が酸化しにくく、フレッシュな香ばしさを閉じ込めておくことができます。

シーズン採れたてのものを毎年出荷しており、「カカオがもともとフルーツである」ことを感じさせるフレッシュな味わいが特徴です。パルプと呼ばれるカカオの果肉の甘酸っぱさがカカオ豆からも感じられ、柑橘系のフルーティーな酸味が余韻として続きます。

生カカオ豆 (スラウェシ島産) | Dari K株式会社

ローストする前の生カカオ豆。カカオ生産量世界第3位のインドネシア国内において、生産の約7割を占めるスラウェシ島のカカオ豆を使用しています。
生の状態のため、使う前にローストしてください。ロースト温度や時間の加減を好みで調節できます。ローストした後、薄い外皮を取り除いてから使います。

そのままトッピングとして、また砕いてさまざまな生地に混ぜ込むと、カリッとした食感を楽しめ、芳醇な香りが広がります。
チョコレートにすると、甘みがぎゅっと凝縮した、ドライフルーツのような風味を感じられます。

生カカオ豆 (バリ島産/オーガニック) | Dari K株式会社

インドネシアのバリ島にあるケルタ セマヤ サマニヤ生産者組合(KSS)が所属カカオ農家に対して生産性の向上や発酵技術指導を行い、インドネシアで初めて国際オーガニック認証(USDAおよびEUオーガニック認証)を取得したカカオ豆を扱っています。

ほのかな酸味を感じ、ローストによって引き出される力強いナッティな風味と香ばしさが特徴です。

ローストカカオ豆(製菓用/スぺシャルティカカオ豆使用/インドネシア産) | フーズカカオ(Whosecacao)

フーズカカオが発酵にこだわり生産したスペシャルティカカオを使用したローストカカオ豆。スペシャルティカカオとは、発酵や品質管理がしっかりとなされた風味豊かなカカオのことを言います。 日本のプロ焙煎師がそのときどきのカカオ豆の状態を見極めながら焙煎しています。

Fruity, Nutty, Herbalという発酵によって風味が違う3種類のフレーバーごとの提供も可能なので、お気軽にお問い合わせ下さい。

Dak Lak産 カカオ豆(生豆))500g | 茶茶平林商店

Dak Lak(ダクラク)のプレミアムカカオ豆は、トリニタリオ種が中心。近年は品種改良が進んでおり、さまざまな中間種が存在していると言われています。
ベリー系の酸味、ナッツの風味、土の香りなどが特徴です。

業務用として、5㎏、10㎏もあります。

古代マヤ文明やアステカ文明の時代から、薬として使われていたカカオ豆。
カカオ特有のポリフェノールやプロテイン、食物繊維、ミネラルといった成分が豊富に含まれていて、現代でもさまざまな効能が期待されています。

チョコレートやココアなどのスイーツに加工すればおいしく気軽に摂ることができるので、カカオ豆由来の健康成分を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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