フルーティーな味わいが魅力のフルーツビールとは

フルーツビールとは、麦芽とビール酵母でビールをつくる際にフルーツやフルーツシロップを加えたものです。麦芽の代わりにフルーツを用いるわけではありません。
フルーツビールは、ビールの一番の特徴である苦味を抑えて、フルーティーな味わいをプラスしたものです。炭酸の爽やかなのど越しはビールとほとんど変わらないため、普通のビールと同じように楽しんでいただけます。
苦味が少なく、5%以下の低アルコールの商品もあるので、「ビールの飲み心地は好きだけど、苦さが気になる」「ビールは好きだけど、すぐ酔ってしまう」と敬遠していた方、特に女性におすすめできます。
ではフルーツビールはどのようにつくられるのか。ここでは、フルーツビールの製造方法について詳しくご紹介します。
フルーツビールの製造方法は大きく2種類

フルーツビールの製造法は大きく分けて2つです。
発酵が済んでほぼ完成したビールに果汁を加える
麦芽を糖化させた麦汁に、ホップとビール酵母を加えて発酵させ、ほぼでき上がったビールに果汁を加えて熟成させます。
出来上がったビールに果汁を加えるので、アルコール度数は低めになり飲みやすいビールに仕上がります。
発酵前に果実を加え、その後に酵母を加えて発酵させる
麦汁にホップと果物を加えてから、酵母を加えて発酵させます。果実の糖度や酸味が発酵にどのような影響を与え、どんなテイストになるは予想がつかないので、試行錯誤でイメージした製品に近づけていきます。
果実の糖分はアルコールに変化するので、あとから果汁を加える製法に比べて甘味が抑えられますが、果実の風味はしっかり残ります。アルコール度数は高めで5~10%くらいあるものが多いです。
地元産フルーツで地域色を出しやすい

フルーツビールは、一見カクテル?と間違えられてしまうこともしばしば。
実際には、製造方法でご説明した通り、醸造の工程でフルーツを用いてつくられたれっきとしたビールの種類のひとつです。
ビールにトマトジュースやジンジャーエールを加えるビアカクテルに比べて、フルーツとビールの一体感がより高いのがフルーツビールの特徴。ビアカクテルとフルーツビール、どちらもビールを飲みやすくしてくれるため、好みや気分によって選んでみても楽しみが増えそうです。

最近では、多くのクラフトブルワリーが地元産のフルーツを使ったフルーツビールを醸造しています。ご当地色も加わり、バリエーションも豊富なので、ちょっと試してみたいという気持ちをそそるお酒なのです。
取り扱っているお店もまだそこまで多くはないので、ちょっとしたレア感をだしつつ、お店のイチオシのメニューにもできそうですね。
ヨーロッパでは数百年の歴史がある飲み物なので、もちろん、お酒にこだわる方にもおすすめできます。