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宮本 吾一

Chus OWNER

2010年那須にて地元農家に協力してもらいながらマルシェをスタート。
2012年マルシェを「那・須・朝・市」にバージョンアップ。
2015年マルシェとダイニングが一体になったChus(チャウス)を開店。
2018年より「バターのいとこ」の製造・販売も行っている。

18.10.02.11:37

社内通貨

こんにちは。Chusの宮本吾一です。

今回はこちら。
「社内通貨」、大きい意味では「地域通貨」と同義語です。

昨年の春よりChusの中だけで使える地域通貨を始めています。
スタッフはお給料(円)の他に社内通貨「チャウス」(1円=1チャウス)を毎月受給していてチャウスの中のあらゆるサービスやモノと交換できる仕組みです。

「円と何が違うの?」と良く聞かれますが
チャウスを発行することによりChusの中だけでの制約を生みます。

例えば
毎朝直接届けてくれる生産者さんの野菜やお米などの地産の食品。
それに全国から届く持続可能な取り組みをしている食材や調味料などが置いてあります。

でも、スタッフや家族からすると
「良いのはわかるけどちょっと高いよね」的なものばかり。

それが、社内通貨を発行することによって「どうせなら試してみる?」的な「能動的な消費」に変わりました。

チャウスに置いてくださる想いのある作り手の人達を無理なく自ら買い支えする意識が生まれて、お客様にも堂々と使用感を伝えることができる良い循環が生まれています。

チャウス通貨は「通帳型」で写真のように毎月お給料日にスタッフ自ら手書きで発行します。
だから家族にも使えるようになっているので一番喜んでいるのはスタッフのパートナーではないかなぁ。

錬金術にならないのは発行する時と、レジを通す時は必ず第三者にサインをしてもらっているから。
今の所まったく問題なくむしろ使うときにとても温かい気持でお買い物ができます。

この動きですが誰かが疲弊する消費ではなくて持続可能なものに今の所なっていますがきっとそれはごくごく「小さい地域」の中のだから。
「チャウス」が大きくなっていくのではなくて、またそれぞれのコミュニティで身の丈にあった地域通貨が出来ればいい。

小さい地域の中で消費を回していく意識が生まれることが何よりも大事だと思うのです。オス。

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こんにちはChusの宮本吾一です。
今回はChusの働きかたについて書きます。

よければ前回の「週休二日に挑戦します」と
合わせて読んでもらえたら嬉しいです。

Chusの業務は

①食品販売店(Marche)
②飲食店(Table)
③ゲストハウス(Yado)

そして今年は「バターのいとこ」の
④菓子製造を加えました。

 Marche

 Table

 Yado

 バターのいとこ

ひとつのお店でどうしてこんな多岐にわたる事業をやるかと言うと、いろんな意味があるのですが
(全部説明すると日が暮れるので今回は端折ります)

一番の意味は、「暮らしをつくること」に挑戦しているからです。

「暮らしをつくる」って?
僕らが住むこの那須地域は地方特有の小さい商圏(人口は11万人) の中で商売をしています。
その中でいわゆる平均年収、20代のスタッフが300万円、30代のスタッフが400万円の年収を取るのは容易ではありません。

もちろん賃金だけがすべてではないですが、人は必ず歳をとります。歳を重ねればお金の使い方は趣味から実用へと変化していきます。
例えば家庭を持ったり、家族が増えていくことに喜びをもてる為には欠かせない、考えなくちゃいけないことです。

もし仮に飲食店だけでこの数字(400万円)をとるとすれば、
通常の人件費率30%で考えて行くと、年間で一人あたり1333万円を稼ぎ出さなければならず、
それって一日あたり5万円/人の売上が必要です。
(*1年間で約100日お休み、260日で働いた場合)

一人あたりで5万円をかせぐコトってどのくらい大変か。

仮に3名働くとすると15万円/日

例えば、ランチを1000円で食べてくださる方が80名で8万円。
ディナーを3000円で食べてくださる方が25名で7万円。とか。

たった三人で買い出しをして、掃除をして、料理をして、運んで、洗い物して・・・
80人のお客様を3名だけでもてなすことはとても不可能に近いと思います。
(そもそも毎日80人のお客様がコンスタントに来るお店はなかなかないですが)
きっと可能なのは高級な料理店か、お酒をおすすめするお店かでしょう。

400万円って高望みした収入だったでしょうか?

しかし飲食業だけだとそこも厳しいのが現状です。
だから結果20代〜30代でしか働けない業種として扱われてきていますよね。

でも、ヨーロッパのカフェやレストランでは初老のギャルソンが「ビッ」と最前線で構えてたりして。
それがお店の顔にもなっています。

これはチップやサービス料などが良い人材を下支えしている制度だからだと思っています。
チップやサービス料はないけど、日本にもそんな場所があればいい。
好きなことを歳とってもやっていたいと思えることができたらいいなと。

そこで考えた末に出来た形が店舗の中に複数の事業を絡ませるマルチ タスクです。

一人のヒトが複数の業務を効率よくこなせば、最終的には歳を重ねても働ける場所ができるのではないかなと思っています。

Chusはまだ4年目でして、まだまだ不完全で、うまくいかないことばかり。
当然、スタッフには2つ以上のコトが役割として与えられるので苦労をかけていますし、完成するのにはまだまだ精査していかなえればいけないことばかりですが
地方でこれを挑戦することによって見えてくる可能性、新しい働き方=暮らしがあるのではと信じています。

「暮らしをつくる」ことはヒトそれぞれですが、大きな声を持つものが当たり前にするのではなくて、
小さくても知恵をこらしてゆたかな暮らしを見つけることができたら素晴らしいですよね。

Chus 宮本吾一

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電通の問題から明るみになったように見える労働時間の問題。

電通で働いていた友人の話からも同様に聞こえてくる、

「明け方タクシーで帰って、朝普通に出社する。それで休みは月に数回」

みたいなの。

実はこれって飲食業界では同じ様な問題でして、一般的なお店はランチ、ディナー、週一定休日。
一般的には下記の様な工程だとおもいます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

9時ころから仕入れで動き
10時に店に行き、仕込みや準備
11時ころからランチ開店して
14時ころに一度クローズ、
賄い作って、少し休憩して
16時ころからディナーの準備
18時からオープンして
22時くらいにお店しめて後片付けして
24時くらいに帰宅。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

朝9時から24時まで14〜15時間くらいの日常。

そのまま帰るのも切り替わらないのでそこから呑みに行ったり。
週に一度の定休日だって勉強したい意欲のある人は他のお店に食べに行ったり、研修しにお店に働きに出る人も。

まぁこれはあくまで一般的な話でいろんなやり方があるとはおもうけど個人でやっている飲食店が一日8時間、週休二日で週40時間労働を国がもし指定するとしたらこうなる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

9時ころから仕入れで動き
10時に店に行き、仕込み
11時ころからランチ開店して
14時ころに一度クローズ
片付けして
17時には帰宅。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

つまりランチしかできないお店ができあがる。

もしくは

この時間で考えるとBar営業や居酒屋さんができる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

15時ころから仕入れ
16時ころからディナーの準備
18時からオープンして
24時くらいにお店しめて後方つけして帰宅。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

でもこれだと夜営業しか成り立たないし、小さなお店でお酒出す単価の高いお店しか残らないと思うのです。
それじゃあ街には夜のお店ばかりになる。
(なってる街もありますが。)

働いている人達は必ず年をとる。
家族ができたり、趣味から実用へと必要なお金のあり方も変わってきます。
現状、ある程度の収入を得るためには飲食店だと過酷な拘束時間に耐えるか、もしくは大きな資本の飲食店の幹部になるようです。
そうでないと、ある程度の年齢で辞めて別な業種に転職するようです。

Chusが出来てもうすぐ4年。

例にもれずスタート時期からスタッフには本当に苦労をかけています。
正直、労働環境はまだまだ未完成です。(怒られちゃうかな。)
労働時間を短くし、休みを増やせばスタッフを増員して営業しなければいけないので決まった売上からしかお給料は分配できない。
つまり人数を増やせば収入が減ります。

週休二日に挑戦しています。

Chusは昨年から始めた「週休二日」に対する挑戦をしていますが
スタッフの離職や新しい事業への挑戦もふくめ、まだまだ出来ていません。

ただ、Chusを始める前からずうっと考えていた「暮らしをつくる」こと。
当たり前にある「働き方」ではなくて、自分たちでその暮らしをDIYしていくこと。

お店の質の担保やスタッフみんなが収入をあげていくことや休みを使って外を見てこれることなど、様々な「バランス」をつくって行かなければならないです。

これからどうなるかなぁ。

Chusはまだまだですがこれを公開していく事で同じ問題を持っているお店を経営されている方やスタッフとして従事している立場の人が、いろんな意見を持っていて考えてくれたらいいなと思います。
ただ、どんな事も当事者みんなで真剣に想像して知恵を使えば手に入ると思うのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スタッフ募集もしていますのでもし興味があればこちらもご一読ください。

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18.08.15.11:10

バターのいとこ

こんにちは。
Chusの宮本吾一です。

今日はChusでどんなことに取り組んでいるかをここに書いていこうと思います。

「バターのいとこ」

このお菓子は那須地域の仲間が営む牧場、森林ノ牧場にて 「クラフトバター」の話を聞いたことからこの物語は始まります。

那須高原で希少価値が高いジャージー種の牛を放牧し、生産から販売まですべての工程を独自で営む森林ノ牧場。

この牧場を営む友人に

「クラフトバターをつくりたい」

と相談をされたのです。


「ケニヤ」「エチオピア」などコーヒー豆が産地で味が想像できるぐらい違うように、
バターも牧場の飼育方法によってそれぞれの個性が出る食品になる可能性があります。

牧場独自の多様なバターが食卓やお店に並べば、料理はもっと奥深くなって、食卓はもっとゆたかになる。

「田中さんところの作るバターはパンケーキによくあう」とか
「鈴木さんところのバターはバターチキンカレーに入れるとおいしい」など、

まるで料理にチーズを使い分けるような、そんなバターを作りたいと。

素晴らしい取り組みですが、ひとつ問題も。

バターは牛乳から5%しかできないとても貴重なもので、その課程ででる残りのほとんど(90%)が無脂肪乳となり、
脱脂粉乳として安価に販売されています。その無脂肪乳も愛情込められて作られた牛乳の一部です。

小さい牧場独自でバターを作るにはまず無脂肪乳を価値を作り販売しなくてはならないのです。

そこで考えました。

もしこの無脂肪乳を「お菓子」にして、そして「お土産」にして価値を持ち、安定した取引ができれば地域の酪農家さんは
「クラフトバター」を安心してつくれるのでは?と。

Chusを開店して「クラフトビール」「クラフトチョコレート」など小規模で食材にトレーサビリティ(作り手がわかる)があって、手作りの食品とそしてそれを丁寧に作る人とたくさん出会うようになりました。

その中の一人、友人であり、毎回感動をするお菓子をつくる東京富ヶ谷にあるビストロ「PATH」の後藤裕一シェフに協力を得てできたお菓子がこの「バターのいとこ」です。

「ふわっ、シャリ、とろっ」

ゴーフルと呼ばれるフランスの焼き菓子で生地の中には無脂肪乳で作ったミルクジャム。
食べると「ふわっ、シャリ、とろっ。」と3つの食感が楽しく、中のミルクジャムはバターの副産物でできものとは思えないほど、ミルクの芳醇な風味がします。

「バターのいとこ」

このユニークな名前は牛乳から分離したバターと無脂肪乳の関係がいとこみたいだなぁって思ったから。

美味しいお菓子を食べてくださる方に届ける想いはもちろんですが、
このお菓子が販売されれば無脂肪乳が価値をもって流通され、牧場独自でクラフトバターが作りやすくなり酪農家が喜ぶ。

お菓子をつくるために地域に雇用がうまれ、買ってくれる人はトレーサビリティのある商品をお土産として渡すことができる。
バターのいとこは生産者も、観光客も、地域の人もみーんなが喜ぶ「三方良し」の取り組みです。

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「Chus」

こんにちは!
栃木県那須でChus(チャウス)というお店をやっている宮本吾一と申します。

知らない人も多いと思うのでChusの説明を少ししますね。
Chusは毎朝農家さんがもって来てくれる新鮮な野菜が店頭に並び、その奥にはその食材たちが食べられるダイニングさらに2階から3階はゲストハウスとなっていて泊まれる機能もある施設です。

那須地域は高原野菜やお米、それにミルクやチーズなどの酪農が盛んな自然の恩恵から作られる食材の宝庫。
そこには特別な想いで作られる作り手、生産者の方がたくさんいます。
そんな美味しい食材を作ってくれている人が近くにいるのに僕らが買うのは市場やスーパーなんです。

「いったいこの美味しいモノはどこからどうやってできているんだろう」

と疑問がふつふつと沸いてきました。
もともと畑は近くにあっても作り手の人と繋がってないなんて僕の人生もったいない!と思い、

「どうやったら作り手の人と仲良くなれるかな」

と考えて「那須朝市」というマルシェを企画しました。

「那須朝市」

Googleで「那須 農家」と検索してかたっぱしから電話をかけまくり、

「あのー、マルシェをやりたいんですが出店してもらえますか?」と伝えると

「あーそういうのね。今忙しいからムリムリ」

と断られ続けて10数件。
半ば心が折れそうになりながら電話を続けると、受話器のむこうがわで

「一度話きいてあげるから、今から来なさい」とおばちゃんの声。

「はい!すぐ伺います!」

といって飛んで行くと、快諾してくださりなんと仲間の農家さんも紹介してくれると。
そうやって出来た朝市は回を増すごとに地域の人と作り手、そして観光に来られる方との結びつきが強くなり、お客様も増え、大きなコミュニティになっていきました。

「おばちゃんのひとこと。」

そんな朝市を開催していたときに、両脇にいっぱい買った野菜を抱えたおばちゃんが

「あなたたち、こんな良いイベントなら毎週やったらいいのに。そしたら毎週行ってあげるわ」と。

僕らはそれぞれの仕事をしながら夜な夜な準備をしてようやく開催していたので

「人の苦労もわからず、よう上から言うな」

と怒りに近い感情を思いましたが、それと同時に

「たしかになぁ。生産者さんも毎日野菜を採るし、僕らも毎日食べる。これはイベントにしているより、小さくても日常にした方が良いな」と

そのおばちゃん(もう誰だかわかんないのですが)の一言で今のチャウスをはじめるきっかけになりました。

「那須の大きな食卓」

おじいちゃん、おばちゃん、外国人の旅行者、小さな子供たちとお母さん、障害を持つ方。
食を通して多様な背景の人達が繋がるシーンをつくりたい。

食卓からうまれるコミュニティを。

食べてる時って仲良くなりやすいんですよね。
これが朝市からの文脈を引き継いだお店「Chus」です。
食を通して地域にコミュニティができていくとどんな風に変化していくのか。僕自身もとても楽しみな実験的なお店です。

どうぞよろしくお願いいします。

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