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FEATURE

みんなの日々とこの街の毎日に、二人の売店。

「夫婦のお店」百人百様のストーリー。

東京駅から電車で1時間ほど離れた自然豊かな海沿いの街・茅ヶ崎にある売店、小川売店さん。
“仕事を生活の一部にしたかった”という想いで、茅ヶ崎駅から徒歩20分ほどの住宅街にお店を構えています。落ち着いた外観とは裏腹に、店内に広がるのは真っ赤なソファに派手な壁紙・二人の好きなレコードがかかる色鮮やかな空間。ベーコンから手作りされたホットサンドや季節のフルーツを使ったクレープなどの軽食メニューが用意され、朝でもお昼でも夕方でも好きなものを食べたいだけ楽しめる場所です。お店に訪れる主なお客さんはこの街に住む人々。街とともに月日を重ねながらお店を営もうと思ったきっかけは、二人の共通点でもある高校時代の思い出の中にありました。「先輩と後輩という関係性が変わらない」と楽しそうに笑う二人が“売店”という形で表現する夫婦のお店についてお届けします。

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写真左:小雪さん 写真右:卓哉さん

 

 

私たちもお客さんも好きなように、思うままに。

 

小雪さんはアパレルで、卓哉さんはバリスタとして働かれていたと思うのですが、お二人の出会いは何だったのでしょう?

 

小雪さん:私が働いていた代官山にあるNUMBERという洋服屋にコーヒースタンドが併設されていて、
卓哉くんがコーヒー目的でお店に来たんです。
それが初めての出会いでした。普通に店員さんとお客さんだったんですけど、
卓哉くんが2回目に来てくれたとき、話の流れで地元も高校も部活(軽音部)も同じだったことが判明したんです。
私が3個上なのでかぶってはいないんですけど、なんだ後輩じゃん!って。

 

卓哉さん:偶然!そこから急に仲良くなったんですけど後輩扱いでした(笑)

 

小雪さん:いまだに“小雪さん”“卓哉くん”っていう先輩と後輩の関係性が変わらない(笑)

 

ご夫婦でお店をやろうと思われたのはなぜですか?

 

小雪さん:卓哉くんはずっとコーヒーに関わる仕事をしてきたので、いつかコーヒー屋さんをやりたいと。
私は接客業でいつか何かしらお店屋さんをやりたいと思っていたんです。
でも、特別自分でできるものも好きなものもない。そんなときにコーヒーでお店をやりたい人と、なんとなくお店屋さんをやりたい人が出会ったから
、これでお店屋さんができると思いました。

 

卓哉さん:出会った当初から二人でいつかはお店屋さんだねみたいに、わりと自然に結婚する前からお店をやる方向になっていました。

 

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そんなお二人が選んだのが「売店」だったのですね。

 

小雪さん:コーヒーを扱うお店がいいけど、コーヒーショップにはしたくなかった。いろんなメニューを置きたいとなるとジャンル的には喫茶店?ってなったんですけど、
喫茶店もまだコーヒーのイメージが強いから、
もっと広くいろいろあるよというイメージを持ってもらえるように“売店”になりました。

 

卓哉さん:売店って何でもできるし、最終的にコーヒーをやらなくてもいいから振り幅が広い。あと、年取って二人でお店に立っていても、なんとかカフェっていう小洒落た名前より「小川売店」なら恥ずかしくなくていい(笑)

 

小雪さん:「こんなお店があったら私たちすごい行っちゃうよね」みたいな自分たちが欲しいと思う、ほどよいお店を作りました。私たちは好きなときに好きなものが好きなだけ食べられることが一番大事。そういう意味では安定感のあるチェーン店も大好き。

 

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卓哉さんが好きだという“タコ”のモチーフがトレードマークの小川売店

 

 

メニューはどのように決めているのですか?

 

卓哉さん:メニューを考えるときは、“売店っぽく”というのをよく言います。市民プールや動物園、遊園地などのシチュエーションが重なって“特別に感じる売店”のイメージ。なので、フレッシュフルーツのタルトとかおしゃれすぎるものは売店っぽくないから候補からは外されていきます。

 

小雪さん:焼き菓子も作るのは好きなんですが、たとえどんなに美味しくできたとしても売店っぽくはないよねって。今あるレギュラーメニューは、いつでも食べたいものがあるようしょっぱいもの・甘いもの両方用意していて、さらにどの時間帯にあっても不自然ではないものということで決まったメニューです。

 

卓哉さん:このお店を始めるとき、そんなにお店も広くないし、メニュー数を多くしすぎなければ最悪何か起きても一人で回せるだろうと思ってたんですが、初日でそれは無理だなって。二人じゃなかったらできない(笑)

 

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お店での役割分担は決まっているのですか?

 

卓哉さん:明確に分かれているのは、コーヒーとクレープ。
その他の軽食の調理やご案内はお互いできるようにしています。

 

小雪さん:でも、仕込みとかは卓哉くん。基本的に料理担当みたいなところがあるので(笑)


 

卓哉さん:一人暮らしの経験がなくて、
実家では親が作ってるのを見るくらいだったんですけど、
同棲をきっかけに作るようになりました。お菓子作りはもともと好きだったので、ちょこちょこ作って仕事仲間に食べさせたりしていたんです。情報はいっぱいあるので、練習あるのみかなと。

 

小雪さん:一緒に住み始めてから急激に料理をするようになって
、わりと難易度が高いのでは?という料理も、調べて良さそうなレシピを忠実に再現して、どんどん習得していきました。再現するのが上手なんです。



 

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それでは新しいメニューを考えるときも卓哉さんがメインで行うのですか?

 

小雪さん:アイディア出しは二人で、形にするのは卓哉くん。最終的にGOを出すのは私です。何事も瞬発力があるのは卓哉くんって感じはする。何か新しいものを始めたいときとかの判断が早いのは卓哉くん。
私はのんびり熟考というか、考えている時間が長い。

 

卓哉さん:自分が出したアイディアに
突っ込みを入れられますね(笑)

 

小雪さん:なんか私がアイディアつぶしみたいで嫌なんですけど・・・アイディアを出す人と、現実的に管轄をする人みたいな感じなのかも。卓哉くんが出したアイディアに対して、それはそこがだめだ、これはここがだめだ、それはやろうみたいな。
逆のことをやれって言われたら絶対できないです。でも、そのお互いの違う部分が店での大きな役割分担になっているような気がします。あとはもう似ている。

 

卓哉さん:最近は顔も似てきた気がする。だんだん黒くなってきて(笑)

 

小雪さん:眉毛も濃くなってきて(笑)

 

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卓哉さんは都内の有名カフェでバリスタとして働かれていましたよね。
このお店で提供するコーヒーのこだわりはありますか?

 

卓哉さん:豆は27COFFEE ROASTERSさんで売店の食事メニューに合うようにブレンドしてもらっています。“コーヒーらしい味のするコーヒー”を意識して、酸っぱすぎたり苦すぎたりしない自分自身が好きな味にしました。

 

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卓哉さん:あと、メニューにはわかりやすく「コーヒー」とだけ表記しています。様々な注文を否定しない。本当はアメリカーノだったとしても、お客さんがブレンドといえばブレンド、アメリカンといえばアメリカン。こだわりの押し付けはしないようにしています。

 

フードメニューで人気なものはどちらですか?

 

卓哉さん:ベーコンチーズのホットサンドは出ますね、通年人気です。僕ビール飲むのが好きで、仲間内でビール会をやっていたんですけど、そのときにベーコンとコンビーフはよく作って持って行っていたんです。それらをホットサンドにしてみようと生まれたメニュー。あとは、クレープも人気です。

 

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コショウがきいたベーコンの深い味わいと、たっぷり溢れるほどのチーズが相性ピッタリ。

 

 

小雪さん:季節のフルーツで作るクレープを、毎月欠かさずに食べに来てくれる方が一定数いらっしゃいます。私自身クレープを販売している車を見かけるとすぐ買っちゃうくらい好き。だから、クレープをお店でやるというのは結構始めの頃から決めていたんです。でも、二人とも作ったことがなかったので、お店を始める前にクレープ屋さんで修行しました。最初はもうクレープだせないんじゃないかってくらい焼けなかったけど、なんとか
開店までに形になりました(笑)

 

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小雪さんがクレープ作りで大切にしていることはなんですか?

 

小雪さん:きれいに仕上げること、しっかり焼くことです。あとは、お客さんも自分たちも飽きずに楽しむためにもフルーツは季節のものの中から、加工のしやすさやクレープとの相性などで選んでいます。水気や味の濃淡などで使いたいけど難しいフルーツも多いんです。旬のフルーツを最大限活かすために、合わせるクリームやムースもお手製です。あり物だとなかなかバリエーションも少ないですしね。

 

クレープもそうですが、飲食店で働くということ自体が小雪さんにとって初めての挑戦だと思うのですが、不安はありませんでしたか?

 

小雪さん:
自分がやったことないことに挑戦するのは、そんなに嫌ではないんです。
仕事もいろんな職を転職しながらやってきたし、だから
飲食店を始めることもすごい不安だなぁみたいな気持ちはなかった。クレープに関しても好きだしお店でも出したいから、まぁできるだろうってあまり気負いなく。

 

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Instagramで小川売店のメロンソーダをよく見かけます。

 

卓哉さん:クリームソーダを目当てにいらっしゃるお客さんは多いですね。
夏になると二人組のお客さんは、だいたいレモンスカッシュとクリームソーダや、クリームソーダとイチゴ水とか。

 

小雪さん:意外とバナナジュースもでるよね!若い女性も、男性も、おじいちゃんもみんな好き。

 

卓哉さん:アイスコーヒーやカフェラテなどコーヒーももちろんオーダーは多いですが、
実際あんまりどれが人気とかはわからない。お客さんはみんな本当に食べたいもの食べているから(笑)

 

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小雪さん:
食べ合わせがバナナジュースとバナナクレープになってる人がいて、いいのかな?って・・・きっとめっちゃバナナ好きなんですよね(笑)

 

卓哉さん:プリンとポテトを一緒に頼む人とか、夏の暑い日にレモネードとポテトとか、いいチョイスだなって、すごいいいねって思います(笑)


 

小雪さん:
クリームソーダとプリン頼んだ後に、やっぱり違ったのかおつまみベーコンを頼んだ方がいて、
本当はこっちが食べたかったんでしょ?って思うとなんかいいなって。我慢しないで欲望のままに食べたいものを選んでいただいたほうが嬉しい。

 

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内装はどのようなことを意識されたのですか?

 

小雪さん:
予算上、しっかり作り込めるあっち側(水色壁紙の方)はやりたいことを詰め込みました。赤いソファを置いたり、少し天井を下げて落ち着く雰囲気にしたり、ピンクとか水色の色合いを入れ込んでダイナーやハワイの田舎の売店みたいなのをイメージして作ろうって。

 

卓哉さん:反対側の部屋と外装は予算的にあまりいじれなかった。なので、白く塗れるところだけ塗って、とりあえず壁紙だけでも派手にしようって感じです。外の看板も、元写真屋という気配も残したかったし、目立つのでそのままにしました。「なんでKodakの看板があるんだろう?」と疑問を抱いて欲しいです(笑) もともと物件が古いしバブル建築みたいなよくわからない要素がいっぱいあったんですけど、そういうのも嫌いじゃなかったのでその感じも残しつつ。

 

小雪さん:
お店全体でどういうイメージというより、部分的に自分たちの好きなものがギュッと集まっている感じかもしれない。


 

 

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好きを詰め込んでつくられた空間なのですね。

 

卓哉さん:僕たちが大切にしていることは、接客や料理、お店のスタイル全体に関して「自分たちの好きなことをやる」ってこと。これはたぶんウケルだろう、でも嫌いっていうことはやらない。

 

小雪さん:よくわからない方向にいっちゃっているときや、なんか妥協しちゃっているかもっていうときに「これは好きですか?」ってちょっと立ち止まって自分たちに聞いてみる。それであんま好きじゃないですね、じゃあやめようみたいな。このルールが指針になっているような気がします。

 

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お店づくりをしていくうえで喧嘩をしたりしませんでしたか?

 

卓哉さん:喧嘩というか、長い話し合い。

 

小雪さん:
お互い意見を出し合ってせめぎ合う感じなので喧嘩より立ち悪いし、二人ともわりと頑固なので曲げない(笑) そういう状況でもお店は開けなきゃいけないから、次の日まで引きずったり実家に帰ったりもできない。なので、基本的にお店のことを二人で話し合うときは、どちらかが納得して
解決するまで話し合いますね。とりあえず決着をつけておかないとやってられないんです。

 

卓哉さん:休日もサーフィンしたり、店の買い出しをしたり、お茶したり大概一緒に過ごすので、やっぱり仲良くないと楽しくない。
だから喧嘩をしたらなるべく早く決着をつけるようにしています。一応、その日寝るまでのうちに和解する。

 

小雪さん:
なんかそれでもわだかまりが残ったら、ほとぼりが冷めた頃に「ごめんね~」みたいに改めて謝るみたいな(笑) 

店にいるときはスタッフだから、あまり感情的に言わないように注意したいことだけを伝えるみたいなのは意識してます。忙しいとだめですけどね(笑)

 

卓哉さん:思いやりをもつことは大事ですね(笑)

 

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この街の日常とともにあるお店

 

ところで、なぜこの場所でお店をやろうと思われたのでしょう?

 

小雪さん:夫婦でやるということもあり仕事を生活の一部にしたかったので、2階に住めるというのは必須条件だったんです。その条件で探していると、
都内はなかなか家賃も高くて西の方まで探していった結果、茅ヶ崎にたどり着いたんですけど名前は知っているなぁくらいでした。

 

お店をやるには駅からも離れていますし、決してアクセスがいいとは言えない場所ですが・・・

 

小雪さん:もともと、
駅前みたいのは考えていなかったんです。この街の適度に田舎なんだけど閑散としすぎていない、生活感の感じられるところがよかった。

 

卓哉さん:この周辺に生活圏を持っている人が来てくれたらいいなって。
駅から来てもらうというより、駅に向かう人たちが「あ、なんかお店できたな」って休日に来るみたいなほうが、店として自然なんじゃないかなと思ったんです。SNSを使ってお客さんは呼び込めるけど、やっぱそれは本来の姿じゃないような気がして、できれば地域の人たちから広まっていってほしいなって。

 

小雪さん:お店をオープンして、最初は本当に近所のおばあちゃんとかファミリーとか。だんだんそれこそInstagramで広がっていって、わざわざ足を運んでくれる方とか、車で旅行の行きすがらにとか、遠方のお客さんなどが増えました。でも、基本的には今も平日はご近所の方が多いですね。常連さんがほとんど。

 

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それでも知らない土地で、お店として成り立つのだろうかという不安はなかったのでしょうか?

 

卓哉さん:開業前1年間はここの2階に暮らしながら、都内に通勤しつつ街を観察していたのでそんなに不安はなかった。駅からは離れているけど、茅ヶ崎は自転車で移動している人が多いし、幅広い年齢層が住んでいるので日中は誰もいないというタイプの住宅街でもなかったんです。どうにもここでの出店は難しそうだと判断していたら、今の場所での出店はなかったと思います。

 

小雪さん:東京以外でやるからには、今までの自分たちのコミュニティや友だちに向けてではなく、その地域の人たちにまず通ってもらえる店をと考えたので、店の形態もかなり街に寄せました。この場所じゃなかったら全然違うお店だったかもしれません。この街は海があってのんびりしてる。優しいお客さんが多くて本当にありがたい。

 

街に寄り添いながらお店をつくっていったのですね。

 

卓哉さん:ご年配の方や子連れの方も多いので立ち飲みメインのスタンドタイプではなく、着席できてフルサービスの喫茶店スタイルを選びました。それと、ここは駅前と違って決まった時間に集中した集客がある場所じゃない。だからこそ、お客さんにいつでも選んでもらえるお店になれるように、どの時間帯にも軽食を用意しています。こういったスタイルはファミレスの気軽さや、やたらメニューの多い街の喫茶店みたいなものからイメージしているんです。

 

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お店を始めてから大変だったことはありますか?

 

小雪さん:超フィジカルなんですけど、二人して風邪をひいたこと。そのときは無理矢理お店開けたんですけど、二人とも膝震えながら立っているような状況(笑)

 

卓哉さん:交互に休みながら順番に店頭に立つことにしたんですけど、2階で休もうとすると1階から呼び鈴がなって結局フル稼働みたいな(笑)  どちらかがだめになっても回らないので、健康第一だな、お店は元気じゃないとだめだなと思いました。

 

小雪さん:向かいの和菓子屋さん(湘南菓匠庵まつみ)がご夫婦で30年近くやっているんですけど、“30年前の自分たちをみているみたい”ってすごく仲良くしてくださっていて。
奥さんにも「睡眠だけは大事だから絶対早く寝なきゃだめだよ」って実の親のように言われて(笑) じゃあ、早寝しよ~って
早寝スタイルに切り替えてからは多少違う。


 

親身になって気にかけてくれる方がすぐ近くにいらっしゃるのは嬉しいですね。

 

小雪さん:すごいお天気が良い日や、連休に暇だと不安だったんですけど、(湘南菓匠庵まつみの)奥さんと立ち話していたときに「なんかお客さんの流れ読めないよね」みたいに仰っていて、このエリアで30年やっているまつみさんですら読めないもんなんだなってすごい心強くて安心しました!

 

卓哉さん:あとはお祭りとかお店が混みそうなときにお義父さんが手伝いに来る(笑)

 

小雪さん:多分、嬉しいんだと思います。お皿をひたすら洗ってくれて、わりと働き者なんです(笑)

 

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お客さんはどのように過ごされていますか?

 

卓哉さん:朝は一人や二人でいらっしゃる中高年の方がゆっくり本を読んで過ごしたり、お昼時にはランチを食べにくる女性のお客さんも増えてきます。夕方は若い方やカップル、女性グループの方々が甘いものを中心にお茶の時間を楽しんでいます。小腹が空く時間でもあるので、サンドやパスタなどの軽食を食べる方も多いですね。

 

小雪さん:土日はファミリーも増えます。お客さんの年齢層はすごい広い。結構高齢者の方も多いエリアなので、70〜80歳くらいの粋なおじいちゃんおばあちゃんも多いですが、大学生くらいの男の子とかも来てくれています。

 

卓哉さん:初めてお店に来てくれたときは、地元にもおしゃれな子たちがいるんだなって。あんまり大学生くらいの男子ってうちに来なかったから、来るとかわいがっていた(笑) 話しかけてみたらその子たちはバンドをやっていたり僕とも共通点が多かったんです。

 

小雪さん:じわじわ距離が縮まっていって仲良くなったよね。

 

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お二人も高校時代は軽音部で音楽がお好きでしたね。レコードもお二人の趣味ですか?

 

卓哉さん:レコードを導入したのはわりと最近です。
昨年末に、トロピカルレコードのトロピカル松村さんっていう方が
いっぱいレコードを持ってきてくださって、うちでレコードショップをやってくれたんですよ。そのときに改めてやっぱレコードいいなって。ジャケットも大きくてかわいいし、それでレコードプレーヤーを買ったんです。

 

小雪さん:レコードにすごいこだわっているわけではないんですが、
お店では自分たちの好きな音楽をかけたいなっていう想いはありました。レコードをかけ始めたら、レコード持ってるけどプレーヤーがないっていうお客さんたちが「売店が好きそうなの持ってきたよ」って持ってきくれて、めちゃめちゃ量が増えて置けないくらいになった(笑)

 

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お店もお二人もお客さんの日常の中にすっかり馴染んでいらっしゃいますね。
街に溶け込むようにお店を営もうと考えたきっかけや出来事があったのでしょうか?

 

卓哉さん:
お店のコンセプトを考えていたときに出てきたのが、二人の母校である高校の通学路にあった、アメリカンダイナーのようなお店。店内にはいつもビートルズが流れていて、マイク真木みたいなマスターがいて、たしか店頭のガレージにはグレゴリー・ペックが乗っていたというビンテージカーが停めてあるみたいな「なぜここにこのお店?」という感じの店だった。

 

小雪さん:その高校に通う子たちは、放課後や午前授業のある土曜日の午後に必ず立ち寄ったりするお店。このお店も近所の学生が学校帰りに寄ってくれたり、私たちも小・中学生や高校生が学校へ行き来する姿を眺めながら、“あ〜今日は体育祭なんだな”とか“もう5年生になったんだね”みたいに、子供たちの成長で季節を感じられたりするお店がいいなと思ったんです。

 

お二人が学生時代に過ごしたお店に、小川売店の原点があったのですね。

 

小雪さん:私たちに会いたいって来てもらえるのはすごく嬉しいけど、
お店としては「みんなの売店」であってほしい。時間帯とか何も選ばず
お客さんのちょうどいいように・好きなように使ってもらえて、大学生からおじいちゃんおばあちゃんまで全世代が気兼ねなく入れて、いつでも来たいと思ってもらえるお店にしたい。

 

卓哉さん:あとは、お店に来る方によってこのお店がクレープ屋だったり、ホットドック屋だったり、モーニングをする場所だったり。そんな風にそれぞれが自由に自分のお店だと思って使ってくれたらいいなって。そういう意味でも、みんなの売店。

 

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小川売店はお客さん一人ひとりが好きなときに好きなものを食べ、思うままに過ごせる憩いの場所なのですね。お二人がお店を通して喜びを感じるのはどんなときでしょう?

 

卓哉さん:純粋に自分がつくったものを美味しいって喜んで食べてくれたり、特別会話をしていなくてもお店に通ってくれたり、そういうのは嬉しい。

 

小雪さん:そんなに関わりがなかった常連さんと不意に会話がはずむ瞬間とか嬉しいなと思う。あとは、日々自分たちのお店があるっていうことだけで楽しい。“
これが自分のお店か~”って思うと良いなぁって。

 

今後、小川売店としてどうなっていきたいですか?

 

小雪さん:お店や私たちも街の人や子供たちと同じように年を取っていって、おじいちゃん、おばあちゃんになっても変わらずこの感じのままでいけたらいいなぁ(笑)

 

卓哉さん:それが一番いい。小川売店という名前が板についたなって感じられたらいい。

 

それでは最後に、お二人が想う“夫婦でお店をやること”のおもしろさとはなんでしょうか?

 

卓哉さん:オンもオフも常に一緒なので、おもしろいというか良かったなって(笑) 
オフにも仕事のときに起こった、ちょっとしたおもしろい話とか困ったときの話とか、あのときこんなだったよねっていう話ができるし、普通のスタッフ同士じゃ言えないようなことも言える(笑)

 

小雪さん:いい意味でね(笑)

 

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