街の日常に“ケーキ”で届けるちょっとの幸せと、たっぷりの想い。 | KITCHEN BROTHERS(キッチンブラザーズ)
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FEATURE

街の日常に“ケーキ”で届けるちょっとの幸せと、たっぷりの想い。

神社・仏閣や由緒ある古い建物、山と海、そして食べ歩きも楽しめる鎌倉は、観光名所としても有名です。けれども鎌倉の中心部からバスで15分ほど離れた住宅地・梶原に流れるのは、観光スポットとは異なる街に住む人々の穏やかな日常。そんな梶原の街に寄り添うようにお店を構えるPOMPON CAKESさん。

看板メニューであるレモンチーズパイをはじめ、生産者さんの想いが込められた食材で作られたケーキから溢れ出る優しい味わいを求め、地元の方はもちろん遠方からもお客さんはたえません。

店主の立道嶺央(たてみち れお)さんが「自分が育った街を楽しくしたい」という想いから、お菓子研究家である母・有為子さんと共に作ったケーキをカーゴバイクに乗せて販売したことがPOMPON CAKESのはじまりでした。なぜ街を楽しくする手段が「ケーキ」だったのか?嶺央さんが大切にしていることや、ケーキやお店を通して見つめる街の未来についてお話をお伺いしました。

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街を楽しくするための「ケーキ」を作ろう

 

大学で建築を学んでいたという嶺央さんは、なぜお店をつくろうと思われたのでしょうか?

 

嶺央さん:大学時代から建築家として建設しておしまいというのは寂しいなぁと感じていて、ゆくゆくはその中のソフト面も考えることができたらいいなと漠然と思っていました。お店ができる前、カーゴバイクでケーキを販売し始めたときはまだ20代で、将来のことを考えてというより、自分は街にどう関わっていくかということに興味がありました。また、自分が育った街・鎌倉ってどういうところなのかというのをちょうど考えるタイミングでもありました。建築学科出身ということもあり、鎌倉の街という公共空間をリビングルームのように、ひらけたおもしろい場所にしたいという想いがきっかけです。

 

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そのような想いがどのように「食」につながっていったのですか?

 

嶺央さん:当時世界のいろんなところへ旅をしていました。そのなかでも影響を受けたのは西海岸のカルチャー。アメリカへ行ったとき、同世代の彼らがコーヒーやケーキなど食を通して街とつながってる感じがかっこいいなぁと。フォーバレルコーヒー(Four Barrel Coffee)、タルティーン・ベーカリー(Tartine Bakery)、マスト・ブラザーズ・チョコレート(Mast Brothers Chocolate)など、これからきそう!というお店が出始めていてとてもいいタイミングだったんです。そのときの食が熱くなっていく感じに実際に触れられたのはすごくよかったです。

 

旅で感じた「食を通じた街とのつながり方」や「かっこいい」を日本でも表現したいと思われたのですね。

 

嶺央さん:サードプレイスをつくるみたいな概念や、建築的な街づくりなど、自分の興味があるところにすごくフィットしました。 それと同時に自分が育てられたルーツのなかで、母がアメリカで一時暮らしていた頃の影響だったり、食材にこだわって作ってくれていた手作りのケーキやお菓子だったり、そういうものが自然とリンクしていった感じがありました。

 

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嶺央さん:自分が育てられたルーツと西海岸のカルチャーは似ているところがあるんじゃないかなと。観光客が結構いて、いろんなレイヤーの人たちが住んでいる鎌倉と西海岸の街の雰囲気も近いと感じていましたし、そういうピースが自分の中でたまたま当てはまっていきました。

 

嶺央さんの中で、西海岸で受け取ったカルチャーと鎌倉がつながっていく感覚があったのですね。

 

嶺央さん:食と街をどうつなげていこうかなと考えたとき、アメリカで感じた“かっこいい”をそのまま持って来ただけでは表層的になってしまうと思い、その“かっこいい”を街にどうフィットさせれば本当にいいものができるかを考えました。

 

数多くある食べ物のなかでも、なぜケーキだったのでしょうか?

 

嶺央さん:コーヒーはこれから始める人もたくさんいるだろうなと思ったとき、お菓子研究家の母が作っていたお菓子を思い出しました。当時体に良いものを食べさせて育てたいという想いを込めて作ってくれたお菓子が、実は僕が感じた“かっこいい”とつながっているのかもと気づいたのがちょうどその頃でした。母が作るお菓子の美味しさに改めて気づいたというか、ようやく気がついたというか。それをディレクションして販売すれば上手くいくかもしれないと思いました。

 

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嶺央さんは幼い頃からよくケーキを食べられていたのですか?

 

嶺央さん:そうでもなかったんですよ。普段のおやつは芋けんぴみたいな(笑) だから昔からケーキは特別なものという感覚があります。

 

お母様・有為子さんの指導のもと、嶺央さんの熱心なケーキ作りが始まったわけですが、なぜカーゴバイクで販売しようと思われたのでしょう?

 

嶺央さん:もともと自転車は好きだったし、アメリカのピストカルチャーや、自分たちで焙煎したコーヒーを街に配っているポートランドのロースター、自転車で街をリビングルーム化しコンパクトシティをつくったオランダの都市計画などから刺激を受けました。決まった場所でというより、鎌倉のあらゆる場所に行って、いろんな人と出会いたいと思っていて、実際そこに魅力を感じたし、一番おもしろかったです。

 

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カーゴバイクで梶原の街にケーキを届ける当時の嶺央さん。(photo by 濱田 英明)

 

 

カーゴバイクでケーキを販売する姿は地元の人にとっても新鮮だったのではないでしょうか?

 

嶺央さん:僕は突拍子もないことをしていたように見えるけど、奇抜なことをやりたかったわけじゃないから観光客の前に出て行くのは辛かったんです。恥ずかしくて視線に耐えられなかった。どれだけ「つらいなぁ〜」と思いながら出発しても、街に行くとお客さんがいて、話をしたり買ってくれたりすると、必ず「今日は楽しかったな」って帰ってこられたんです。それがなかったら多分辞めてる。確実に心が折れてます。

 

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どのようにお客さんとコミュニケーションをとられていたのですか?

 

嶺央さん:最初はお客さんとゆっくり話をしたり、顔見知りをつくったりしながらケーキを販売していて、だんだんとリピーターのお客さんも増えていきました。売り方がおもしろいというのがあったかもしれないですけど、一番は母が作るお菓子が美味しかったというのが大きかったと思います。

 

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お客さん一人ひとりとじっくり向き合うことができていたのですね。

 

嶺央さん:それがいつの間にか「変な自転車のケーキ屋さんがいる」みたいな噂になって、みんなが狙って来るようになり行列ができました。この小さい自転車の中で汗をかきながらひたすら包んで渡すだけの作業(笑) 販売する量は同じなのに、ただただ消費されていくような、あっという間に流れていく感じに少し疲れてしまいました。そういったタイミングで本当たまたまお店をやることになったのですが、鎌倉の駅周辺が選択肢に上がることはまずありませんでした。物件も高いし、ワッと人が押し寄せて来るようなのも、お店を続けていくためだけにひたすら作り続けなくちゃいけないのも嫌だなと。

 

なぜ“梶原”という街だったのでしょうか?

 

嶺央さん:鎌倉の中心部ってすごい情報量だったりするけど、少し外れた場所では生活に意識が向いている人が多い気がして、僕がやる飲食はそっちに共鳴したいなと思ったんです。サンフランシスコとか、例えばニューヨークでいえば、中心部であるマンハッタンから外れたところで新しいカルチャーが生まれるみたいなのと少し似ているような気がします。そういう“外側”を意識したかったので、この場所(梶原)を選んだというのもあるんです。

 

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嶺央さん:僕がやりたかったのは、人々の生活の一部になるような、日常の一部に入れるようなお店です。ハレの日の特別な料理じゃなく、日常的にちょっと幸せになるようなお店。少しでも気持ちが上がったり幸せになったりする、極端に言えばそういう場所じゃないといけないなと思っています。

 

この場所でお店をやることに不安はなかったのでしょうか?

 

嶺央さん:立地が良い場合、利益性を求めていくことを優先したり、限られた時間で完成形に持っていったりしなくちゃいけないと思うんですね。一方こういう場所だと固定費が少ないぶん、きちっとしたビジョンと絶対売れるという自信さえあれば、多少売上がついてこなくても我慢する時間が与えられる。それで何を優先するかだと思っていて、僕は短期間にお店を広めたいというより、生活に根付いていくようなことをじわりじわり広げられるといいなと思っていたので、利益をすぐに追求しなくてもいい少しの時間が必要だったんです。でもここにはギリギリ“鎌倉”というブランドがあったというのもあります(笑)

 

鎌倉らしいのびのびとした時間がこの街にも流れていますよね。

 

嶺央さん:それでも細かいスキームなどわからないことも多かったから、いろんなことに時間や経費がかかってしまい大変ではありましたが、お店ができてからはゆっくり流れる時間のなかで、お客さんとお話をして新たなコミュニティを意識することができてすごくよかったです。

 

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作り手に、お店に、美味しさに、満ちる優しさ。

 

街を楽しくする方法として始められたケーキ作りですが、“ケーキ”とはどのような存在ですか?

 

嶺央さん:ケーキはとにかく最強だなと思います。お店を通して伝えたいことが、甘いものにのって届けられていくっていうのが柔らかくていいなと。例えば社会問題みたいなことを伝えるツールとしても、みんなエッジな感じにならなくても伝えやすい。“甘くて美味しい”ってすごくいいなと思ったし、結局みんなが幸せになる。あとはわりと男性も好きなんだなというのは感じましたね(笑)

 

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POMPON CAKESでは“オーガニックでジャンキー”というテーマをもとに、オーガニックの食材を使われていますよね。メニューはどのように考えられているのですか?

 

嶺央さん:オーガニックでも美味しくないと意味がないと思うので、そのバランスは大切かなと思います。苺のショートケーキの旬を12月だと思っている子が増えてきていると知って寂しさを感じたのをきっかけに、うちではケーキで旬を感じられるよう、それぞれの季節に採れたものからケーキのメニューを考えているんです。食材は生産者とつながれるものを増やしたいと思っていて、今は季節ごとに採れた食材を農家さんが持ってきてくれています。

 

そういった旬の食材を取り扱ううえで大事にしていることはありますか?

 

嶺央さん:ケーキ作りの工程はシンプルで、すごい難しいことをやってるわけではありません。生産者さんが心を込めて作った食材をいかに美味しくできるかとか、どうしたら季節を感じてもらえるかとか、そういうところにフューチャーしています。

 

他にもケーキ作りで大切にされていることがあれば教えてください。

 

嶺央さん:うちの場合美味しいケーキを作るためには、まずはケーキを作るスタッフが幸せになる仕組みづくりがとても大事。精神論みたいな話になってしまうんですが、自分たちの心が満たされてない状態では、優しさや思いやりをベースにしたうちのケーキは多分作れないと思う。

 

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一緒に働く仲間を採用するときに大切にしていることはありますか?

 

嶺央さん:やっぱり心が優しいかどうかっていうところ。なかなか見えにくい部分ではありますが、そこが一番かなと思います。ここ1年半くらいは求人を出すこともなくなって、少し安定してきているのかなと感じています。飲食業界全体を通じて人材不足のような問題があるなかで、どうやってみんながずっと幸せに働ける状態をつくれるかというのは一番考えていることです。

 

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お店に出すケーキやスイーツ全般を担当するスタッフの古田有希菜さんにお話をお伺いしました。
なぜPOMPON CAKESで働きたいと思われたのですか?

 

古田さん:いつか独立したいなぁと考えていたときに、移動販売に興味を持ったんです。小さい規模から始められるので自分に合っているのかなと思いました。ただ、移動販売で成功している人の話ってあまり聞いたことがなくて調べてたらPOMPON CAKESを知って。どんな人がやっていて、どうしたらこんな風に成功するんだろうといろいろ興味が湧きました。

 

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古田有希菜さん 地元・三重県にある有名パティシエのお店で5年間ケーキ作りをした経験をもつ。

 

 

古田さん:夏休みを利用してお店に伺ったときに、お店の雰囲気やお客様との距離感がとても魅力的だなぁって。美味しいケーキ屋さんっていっぱいあると思いますが、居心地がいいケーキ屋さんってなかなかないので、ここで働いてケーキを作る技術以外のことも学びたいなと思いました。もちろんケーキもすごく美味しくて、オーガニック食品とかあまり使ったことがなかったのでそういうことについても知りたかった。

 

実際に働いてみていかがですか?

 

古田さん:嶺央さんはすごい人脈が広い方なので、私が普通に過ごしてたら絶対に知り合えないような方々がお店でイベントをしてくださったり、お店にいらしてくださったりします。そういう方々と接したときにいろんなお店を知ったり、嶺央さんにも話を聞いてみて紹介してくださったお店に行ってみたり、そこでまたその方にお話を聞いたり、そんな風に日々体験しながら学んでいるような感じですね。

 

お店の好きなところはなんですか?

 

古田さん:いつもいいお店だなぁと感じてはいるのですが、厨房の中から、子供たちが自由に走り回ってたり、おばあちゃんが一人でコーヒーを飲んでいたり、20代くらいのお客様がカメラを持って楽しそうにしてたり、そういう店内の様子が見えると“わぁ~、すごいなんかいいお店だなぁ~”と改めて感じますね。

 

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ケーキを販売する大きなきっかけとなったお母様の有為子さんにもお話をお伺いしました。
有為子さんがずっと作ってきたケーキをカーゴバイクにのせて売りたいと嶺央さんに言われたときどう思われましたか?

 

有為子さん:今まで人に頼まれて作ったり教室でお教えしたりするのはやってましたけれど、不特定多数のお客様に商品としてお出しするとなると、ホームメイドのケーキというだけではなかなか難しいだろうなぁと思いました。それで息子とは、ちゃんと商品として出せるものじゃないといけないんじゃない?というようなことはよく話し合いましたね。なかなか私もそう厳しくできる性格ではないのですけど、でも息子に言わせると結構厳しかったと(笑)

 

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有為子さん:でも日も暮れて、すごい寒いなかをカーゴバイクで出ていく後ろ姿を見送るのは、やっぱり母親としてはちょっと辛いというか。こんな時間だけどちゃんと売れてるかなぁ、大丈夫かなぁなんていつも思っていましたね。

 

有為子さんは30年ほどお菓子研究家としてケーキやお菓子を作ってこられました、いつ頃からお菓子を作り始めたのですか?

 

有為子さん:ケーキを作ることは小さいときから好きでした。学生時代も研究室に持っていったりしていましたね。お友達にお誕生日ケーキ作ってくれない?というように頼まれることも多かったのですが、きれいなデコレーションケーキは子供たちの前を素通りすることが多くて(笑)

 

嶺央さんも子供のときからケーキは特別なものだったと仰っていました。

 

有為子さん:私にとっても小さいときからケーキというのはやっぱり特別なものでした。だから子供たちにとってケーキが当たり前のようになってしまうのは、ちょっとやっぱり良くないというか、私の想いとは違ったので、普段はクッキーとか、フルーツの焼き菓子とか、子供たちが食べて負担なく、すくすく大きくなれるようなものを作っていました。

 

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有為子さんにとって「ケーキ」とはどのようなものなのでしょう?

 

有為子さん:お茶の時間にしてもパーティーのときにしても、ケーキって楽しいときにあるじゃないですか?みんながすごく幸せな顔になれる場面にあるものだと思っています。私はケーキを食べることももちろん好きですが、なによりもケーキを作ることで皆さんが喜んでくださることが嬉しいですし、楽しいんです。

 

今も有為子さんはスタッフの皆さんと一緒に厨房でケーキを作られているのですね。

 

有為子さん:スタッフがだんだんと私のレシピをきちんと理解して作ってくれるようになってきたので、息子は新しいレシピの開発とか、オーダーケーキの最後の仕上げのデザインとか、そういう全体のことをしっかり見てくれれば、毎日朝から晩まで厨房にいなくても、だんだん年も取ってくるし家にいればいいんじゃない?とは言ってくれているのですけどね。

 

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有為子さん:ただ、お店のお花を生けるのも私の仕事なので、お花だけでも毎日きれいにしようかなぁと思っています。私はもともと家事はすごく好きなんですけど、お店に来るといろいろな方がいらしてお話しもできますし、お花を替えたり自分のお家のようにできるのでやっぱり楽しいかな。

 

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自宅の庭に咲いたお花を持ってきて生けているそう。

 

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嶺央さんは有為子さんとご一緒にお店をやられていていかがですか?

 

嶺央さん:母はお菓子を作ることに幸せを感じる人だから、僕とは全然考え方も違うというか。でもそこが一番上手に共鳴したからよかったのかなと。

 

有為子さん:そう思ってもらえて一緒にやれるのなら、それはすごく幸せなことだなぁと思います。

 

 

目指すは小さく大きな未来

 

2店舗目となるPOMPON PANTRYではケーキの販売はされていませんが、何か理由があるのですか?

 

嶺央さん:街とつながる最初のアウトプットがケーキではあったけど、最終地点は循環する街を創ること。そこを目指していくうえで、少しずつアウトプットの方法も広がっていき、それがケーキでも、コーヒーでも、洋服でもいいと思ったからです。

 

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POMPON PANTRY:クッキーなどの焼き菓子・ドライフルーツの量り売り、製菓器具やスタッフおすすめの日用品を取り扱うPOMPON CAKESのセレクトストア。2階にはマイクロ縫製所をつくって、自社アパレル製品をデザインから縫製まですべての工程を行なっている。

 

 

POMPON PANTRYではナッツなどPOMPON CAKESで使われている食材を量り売りされていますよね。

 

嶺央さん:ケーキの食材に関して「これは何で、どこで採れたもので・・・」みたいなことをお客さんには言ってこなかったし、わざわざ伝える必要はそれほどないと思ってたんです。でも、生産者の人や、いろいろな人と話していくうちに自分たちもそれなりに伝えていく義務があるんじゃないかと感じ始めました。

 

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嶺央さん:それで自分たちのマインドを伝えるのであれば言葉で言うよりかは、僕らが使っているものはこういうものですよ、こんな風な使い方もありますよ、みたいなことをお店を通じて伝えていけたらいいなと思ったのが、POMPON PANTRYを始めたきっかけの一つでもあります。

 

嶺央さんがお店をつくるうえで大切にしているルールのようなものはありますか?

 

嶺央さん:やっぱり自分のやりたいことはすごく大事。今もあれやりたい、これやりたいというのがいっぱいあるけど、お店作りとしては、自分のやりたいことが社会にどういう形で必要とされるかなとか、世の中をちょっとでも良くできるかなというのを考えて、そこに最適化してアウトプットしている気がします。

 

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今後、梶原の街を盛り上げていくためにもお店を増やしていかれるのでしょうか?

 

嶺央さん:ただお店を増やしていきたいというわけではありませんし、僕自身はコミュニティデザイナーみたいなのはあんまり興味がないんです。それより自分がプレイヤーとして入る方がやっぱりおもしろいしリアル。そういう意味でも自分のお店があるのはいいなぁと思います。時間がかかることだと思いますし、おこがましいとも思うのですが、少しでも、本当にちょっとでもいいので、この地域に住んでる人たちの誇りみたいな場所になれるような活動をしていきたいなと思いますね。

 

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嶺央さん:うちはいろんな事に恵まれていました。自分が学んできたこと、生まれたところ、育った環境がたまたま合わさって自分のできる領域がちょっと広くなったり、働いてくれているスタッフやお店のことを理解してくださるお客さんに恵まれていたり、本当に奇跡みたいな運が多かったような気がします。

 

嶺央さんが街とつながるための第一歩として始めたPOMPON CAKESは、さらに形を変え膨らみながらも梶原の日常に寄り添い続けていくのですね。
それでは最後に、嶺央さんの理想の街とはどのような街でしょう?

 

嶺央さん:鎌倉の中で小さなお店たちが、それぞれ持ちつ持たれつの関係で、経済やそれ以外のものが循環し、本当にいいものがきちんと行き渡っていくような街ができたら一番いいなと思っています。そういう小商いスピリットを忘れずやっていくことを、少なくともまずはこの街でできたら最高だなと感じています。 

 

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