伊良コーラが挑む、コーラの既成概念を越えたものづくり

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スペシャルティコーヒーやクラフトチョコレート、そしてクラフトビール等、日本でもクラフト文化が浸透するなか、その波はいろんなプロダクトにも広がりを見せています。そのひとつが、誰もが子供の頃から親しんできた“コーラ”。
なかでも今回ご紹介する「伊良(いよし)コーラ」は、素材やスパイス本来の香りが味わい深く、一般的なコーラとは一線を画すものとなっています。

伊良コーラは、2018年に代表のコーラ小林さんによって設立された世界初のクラフトコーラ専門メーカー。同年にクラウドファンディングで資金を募り工房が完成。青山ファーマーズマーケットで移動販売を行い続け、着実にファンを増やしてきました。

そして、今年の2月には工房に併設した店舗「伊良コーラ総本店」を、東京・下落合にオープン。クラフトビジネスとしての原点回帰ともいえる工房併設の店舗という形を選択しました。「顔の見えるものづくりを伝えたい」と工房への想いを語るコーラ小林さん。今回はそんな伊良コーラのものづくりについてお話をお聞きしました。

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コーラ小林さん
1989年東京都生まれ。北海道大学農学部・東京大学大学院農学院を修了後、広告代理店に入社。21歳のときに『100年以上前のコーラのレシピ』を偶然見つけ、会社員として働く傍らコーラ作りを始める。2018年に「伊良コーラ」を設立。

 

“クラフトコーラ”という文化を広げたい

伊良コーラは、小林さんがとにかくコーラ好きということから始まったとお聞きしました。実際どれぐらい好きだったのでしょうか?

 

コーラには大学生ぐらいの頃からはまり、もともとお酒も強くなかったことに加えて片頭痛持ちだったので、カフェインが効くと聞いてよく飲んでいました。そして、休学していろんな国を釣りをしながら、その国のコーラを飲み歩いたりもしていました。自分で作るようになったのは、ネット上で発見した「100年以上前のコーラのレシピ」を見つけてからです。農学部出身ということもあり、好奇心から始めました。

コーラを巡る旅、、というのはたしかにすごいですね!
数あるコーラのなかでも、伊良コーラは“世界初のクラフトコーラ”とのこと。この"クラフト"とつくことで普通のコーラと比べてどんな違いがあるのでしょうか?

 

クラフトコーラという言葉に対して明確な定義付けはしていませんが、「小規模な工房で職人の手によってひとつひとつ天然の素材から作られたコーラ」だと思っています。実際に伊良コーラでは、コーラの実以外にもカルダモンやナツメグなど15種類以上のスパイスや柑橘類を独自の割合でブレンドして開発しています。

コーラはもともとアメリカの薬剤師であるジョン・ペンバートンが開発した栄養ドリンクのような飲みものなのですが、今では「体に良くない」「手作りできない」というイメージがあると思います。そういった常識や既成概念をも、伊良コーラで壊していきたいと考えています。
味に関してはコカ・コーラをベンチマークとしつつも、さらにコクと深み、いろんな素材の香りが順番に感じられるように意識して作っています。

Sample detailすっきりとした中にミルクのまろやかな味わいを感じられる「MILK COLA」(左)と、伊良コーラ定番の「THE DREAMY FRAVOR」(右)

 

たしかに飲んでみると、最初と最後の方でコーラやスパイスの香りの余韻が微妙に違うように感じました。

 

味に関してブレークスルーがあったのは、和漢方職人だった祖父の漢方の製法を取り入れたときでした。祖父が亡くなり遺品整理をしていたときに、家族から祖父の仕事の話を聞いたり道具や資料を読んだりして、これはコーラ作りに活かせるなと閃いたんです。例えば、素材を一気に煮詰めるのではなくそれぞれに合った火の入れ方をするといったことで、それまでとはまったく別次元のものができました。

Sample detailコーラ小林さんの祖父である和漢方職人・伊東良太郎(いとうりょうたろう)氏。

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お祖父様のレシピを活かしたことが伊良コーラとしての転換点だったのですね。他にはどのような点にこだわられていますか?

 

コーラの実は実際にガーナに行き買い付けをしています。また、スパイスの配合は季節で変えているんです。例えば、冬は体を温める効果のあるジンジャーやシナモンを少し多めにするとか、一方で夏はより清涼感を出すカルダモンを多くするとか、毎回毎回味見をして改良していくという感じなので、もう常に進化し続けていますね。

Sample detailコーラの実の原産国である西アフリカでの買い付けの様子。近年のコーラは、コーラの実の代わりに香料などで作られることが多いが、伊良コーラではすべて天然の素材から作られている。

 

ところで、今回新たに新設されたこの工房では週末には工場見学もできるそうですが、そういったスタイルを選ばれたのはなぜでしょうか?

 

クラフトチョコレートもクラフトビールもそうですが、やっぱりクラフト文化は工房が命だと思っていて。「顔の見えるものづくり」を伝えたいという思いが一番強いですね。 いわゆるクラフトの世界観って作り手が見えることにすごいワクワクすると思うんです。クラフトコーラを一過的なブームにせず、作ってる場所をちゃんと見せて、伝えて、これがクラフトコーラという文化なんだっていうことを広げていきたいと思いました。

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新しいクラフトビジネスを文化として根付かせるチャレンジなのですね。

 

2018年の夏、ファーマーズマーケットで売ったときは、正直売れるかわからなくて心配していました。でも初日から大行列ができて「コーラは嫌いだったのに、伊良コーラはとても美味しく飲めた!」と言ってもらうこともありました。そこで「自分が作ったものは新しい価値を世の中に生み出せたんだ」と感じることができたんです。

そういったチャレンジを通して、伊良コーラが常識や既成概念を壊していくことで、人々を縛る「こうあるべきだ」という観念を世界中から消し去りたいと思っています。
そして、日本発の「伊良コーラ」が、コカ・ペプシに肩を並べる世界的メーカーになっていく軌跡こそがロールモデルとなり、子供たちが各々の「好きなことや得意分野」に自信を持ち、人と違うことをしていても胸を張れる国にしたいと強く思っています。

Sample detail伊良コーラの代名詞ともいえるチャレンジ精神の象徴であるカワセミのロゴが入った移動販売車「カワセミ号」。クラウドファンディングを実施したときには、支援者に直接話をしに行くという地道な努力も欠かさず、結果多くの支持を得られ200万円以上を集めることに成功した。

 

コーラに留まらず、伊良コーラの在り方を通して、社会の既成概念までも超えていくことを見据えていらしゃるのですね。
それでは最後に、今後はどのような展開をお考えでしょうか?

 

最終的な目標としては、やはり世界中で「コカ、ペプシ、イヨシ」と言われるブランドになりたいと思っています。そのために、店舗だけではなくメーカーとして成長していきたいです。
そのひとつとして、これまでのシロップに加えて炭酸が充填されたボトル商品を新しく開発しました。ショーケースに置いても映えるし、まったく新しい飲み方を提案しているので、使っていただきやすいと思います。伊良コーラのクラフツマンシップに共感してもらえる日本中の飲食店さんに置いてもらえたら嬉しいです。

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伊良コーラ (いよしコーラ)のサムネイル

伊良コーラ (いよしコーラ)

世界初クラフトコーラ専門店。下落合の工房で職人が作る唯一のクラフトコーラ。
世界初のクラフトコーラ専門メーカー・専門店。 東京・下落合の自社工房で、コーラ職人によって作られる、世界で唯一のクラフトコーラ。 伊良コーラ(いよしコーラ)に出会った人がその美味しさとクラフトである事実に驚き、 世界を見る目が少しでも変わったり、ちょっとだけハッピーになったりして、世界がちょっとだけ良くなったら幸せだと思っています。

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