出店卸業者様の利用規約が新しくなりました。詳細はこちら×
  • ホーム
  • お店紹介
  • “どれか”からはじまる、それぞれのストーリー 。 - 終日one -
syuujituone

FEATURE

“どれか”からはじまる、それぞれのストーリー 。 - 終日one -

感度の高いおしゃれなレストランやカフェが集まる代々木上原の駅から徒歩2分ほどの場所に「終日one」はあります。入り口は色鮮やかなお花に囲まれており、ここが飲食店だとは思わず素通りしてしまうお客さんもいるほど、一見何屋さんなのかわかりづらい外観。

店内には、バー・喫茶・お花屋さんが一つの空間にあり、朝、カップルでコーヒーを飲みに来たり、お昼にはお花を買いに立ち寄る人がいたり。夜にはカジュアルバーとしてなど幅広く利用され、一日を通し様々な人々で賑わいます。

気軽にそれぞれが思い思いの時間を過ごすこの場所を手がけるのは、デザイン会社CIDER INC.さん。このお店にデザイン会社が込めた想いについて、CIDER INC.代表・阿部 卓哉さんにお話をお伺いしました。

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン

Sample detail

Sample detail

CIDER INC. 代表、終日oneオーナー 阿部 卓哉さん。これまでスチャダラバーなど音楽アーティストのクリエイティブを中心に、ウェブ、グラフィックデザイン、映像、アニメーション、飲食店プロデュース、アパレルブランドまで手掛けるデザイン会社。

 

 

アイデアを“カタチ”にすることで、“楽しみ”に変わる。

 

CIDER INC.さんが飲食店をやろうと思われたきっかけはなんですか?

 

きっかけは大きく二つあります。一つ目は、5年前に一年間、サンフランシスコに住んでたとき。
向こうでは、外で気軽に食べられるようなお店もそんなになかったので、自炊をすることが多くなりました。オーガニックの野菜もすごく安く売っていますし、どんどん料理にはまっていき、飲食で何か新しい事業をやってみるのもいいかもしれないと思いました。

 

二つ目はなんでしょう?

 

デザイン会社で一緒に働くスタッフたちに、デザインを嫌いになってほしくなかった。クライアントさんの要望を形にするデザイナーの仕事は、どれだけいいアイデアがたくさんあったとしても、こちらの意思が100%通らないこともあります。そんなことが重なってくると、しんどくなってくることもあるだろうなと。だから、デザイン会社が主体となってアウトプットでき、社員のモチベーションに繋がるような事業を増やしていけたらいいなと思ったんです。

 

Sample detail

昼間からクラフトビールが飲めて、ランチも楽しめるビアバー「終日one」

 

Sample detail

オリジナルで焙煎したコーヒーが味わえる「終日喫茶」

 

Sample detail

お店の入り口を華やかに彩る「終日フラワー」

 

 

バー・喫茶・お花屋さんのように3つを同じ空間に作ろうと思ったきっかけはあるのですか?

 

サンフランシスコでは一つの広いスペースで、どこかとどこかが一緒にお店を展開していることがあったんです。例えば、片方で陶器作って、もう片方でその陶器を使ってコーヒーを出したりしていて、すごい自由でいいなぁと思いましたし、当時はあまり日本にはない形だったのでおもしろいなぁと思いました。

 

実際に飲食店を作ってみて、おもしろいと感じたところはありますか?

 

お客さんが楽しそうなところを直接見れるのは最高ですよね。今はSNSもあるから、会ったことない人に褒められたりすることもあって嬉しいです。そういった反応が聞けたり、感じられたり、見れたりするからデザインがどんどん楽しくなります。

 

Sample detail

 

 

わたしにはわたしの、あなたにはあなたのストーリー。

 

終日oneといえば終日グラスが有名ですよね。ロゴがとても可愛いです。

 

実はこれ、お店を始める前に作られたものなんです。8年前くらい。
電話で「終日外出してます。」みたいな言い方するじゃないですか?そのフレーズにはまってるときがあって(笑) あるとき、長電話しながらメモに“終日・終日・終日・・・”って書いていたんですね。電話のときって無駄にメモ用紙とかに文字書いたりしません?そんなときに生まれたロゴです(笑)
それで、せっかく生まれたロゴだしもったいないと思い、グッズとしてグラスを作ったんです。それが今の終日グラス。当時は、飲食店をやろうとはまったく考えていなかったんですけどね(笑)

 

Sample detail

Sample detail

ビールを飲んでポイントを貯めていくと、終日グラスがもらえるというポイントカードも嬉しい。

 

 

ところで、世界的にも評価が高いクラフトビールである“箕面ビール”を取り扱っているんですよね!

 

箕面ビールの社長の大下さんと昔から知り合いということもあったのですが、初めて箕面ビールを飲んだとき「こんなうまいビールがあるのかぁ〜!」と感動して、お店でも出そうと思いました。

ただ、ビールのタップは3つしかないんです。そのうち2タップは箕面ビール。あえてそうしていて、僕はあんまり選択肢がありすぎても、選ぶのが大変だったり、覚えられなかったりするんじゃないかなって思ってしまうんですよね。だから、これかこれみたいな、2人で来たら一種類ずつ頼むみたいな、そんな感じでいいのかなと思っています。

 

Sample detail

Sample detail

 

 

料理のメニューは、ホットドッグ・かすうどん・唐揚げ・魯肉飯(ルーローファン)と肉燥飯(バーソーファン)のプレートなど、料理のカテゴリーが違う個性的なメニューが目立ちます。

 

料理の統一性無いですよね(笑) 今風に言えば、多様性を受け入れたいということでしょうか。
国籍、LGBT、性別、年齢、どんな人でも居心地よくいれる空間になればと思っているので、カテゴリーという壁は取っ払っています。あと、単純にフードコートが好きなんです。もっとお店が広ければいろいろな店舗を入れることもできるんですが、それは無理なので深いことは気にせず、自分たちが食べたいものを作っていったらこうなりました。

 

Sample detail

 

 

個性豊かな料理のなかでも、お客さんに反応があるメニューは何でしょうか?

 

魯肉飯と肉燥飯のプレートですね。やはり、みんな大好きお肉なので人気ですね(笑)
魯肉飯に関しては、現地で実際に食べたときからお店で出したいと思っていました。味は本場に近づけられるよう意識しているのですが、食べ方は終日oneだけのアレンジを加えて提案しようと思い、他ではあまりないプレートスタイルにしました。今で言う“味変”しながら食べれるよう、魯肉飯には通常添えてある高菜炒めの他にモロッコサラダも添えました。さらには肉燥飯も合いがけにして、混ぜこみながら最後まで飽きずに食べてもらえるようにしています。

 

Sample detail

 

 

味の変化があると何倍も楽しめそうです。終日グラスをはじめ料理もいわゆる“インスタ映え”するものだと思うのですが、SNSなどを意識されたりはしますか?

 

それなりに意識はしています。かといって、SNS系はお店のスタッフに任せていますし、スタッフがアップしたものに対して、加工がどうとかっていうことを注意することはありません。そもそもデザインとして良いものと考えていれば、自然と誰が撮っても映えるものにはなっていくでしょうね。

 

お花屋さんがお店の空間にあることも、そういった考えの一部なのでしょうか?

 

そうですね。あまり頭で考える必要はないというか、目で楽しめたらいいのかなぁという思いはあります。最初、お客さんも「お花も販売しているんですか?」と驚かれている感じでしたね(笑)

 

Sample detail

Sample detail

 

 

内装の一部のように溶け込んでいますもんね。お花があると癒されますし、やすらぎます。
こういった空間づくりはどのように考えられているのですか?

 

空間づくりは、僕自身がお店で苦手だなぁと感じるようなことをベースに考えました。
例えば、他のお客さんの視線を感じたり、横の人の話し声が聞こえたり、店員さんにむやみに話しかけられたりするのも僕は苦手なんです。なので、内装は基本的に壁向きにして、店内にはDJブースから音楽を流し、接客はお客さんに干渉しすぎないようスタッフに意識してもらっています。

自分にとって違和感のある空間や、自分の知らない世界を直すことは不可能じゃないですか(笑)
だから僕が好きなお店というか、自分がこのお店に来たときに嫌じゃない空間であればいいかなと。

 

Sample detail

Sample detail

 

 

自分が居心地の良い空間なら無理なくつくることができますよね。店内にDJブースがあることには驚きました!

 

元々音楽関係の仕事を担当することが多かったということもあり、音楽も大事にしています。DJブースも特注で作っているんですよ。その日担当するDJがそれぞれテーマを決めていて、邦楽やヒップホップなどジャンルでしばったり、年代でしばったり、その時々のお店の雰囲気に合わせて選曲していく人もいます。

流す曲は別になんでもいいかなって。
音楽って自分の好きなものしか聴かないみたいな人も意外と多いじゃないですか?あえていろんな曲が強制的に耳に入るような状況をつくって、“あ、この曲いいじゃん!”って新しい発見があったらいいなと思いますね。あとは、僕が聴きたいというのが大きいと思うんですけど(笑)

 

お店でイベントなども行っているのですか?

 

不定期ではありますが、音楽に関わらず様々なイベントを行っています。例えば今度、ジュエリーを製作している方とイベントを企画しているのですが、元々お店にお客さんとして遊びにきていただいたことがきっかけなんです。お客さんとの出会いもそうですが、いつでもイベントとなり得そうな話は探しています。

 

Sample detail

 

 

お話をお伺いしていると、お店全体にいくつものおもしろいフックが散りばめられているように感じます。何か意図があるのでしょうか?

 

何かしらのストーリーが生まれる場をつくりたかったんです。
カップルがお茶しようってうちに来てみたら、コーヒーだけじゃなくてビールも飲める、しかもこだわったクラフトビールがあることに喜んでくれて、それぞれが好きなものを飲みながら過ごしたりとか。明るい時間にうちで一杯飲んでから、また電車に乗ってどこかへ出かけていくとか。
ここで出会って意気投合した2人が、花を買って相手にプレゼントしてもいいし、飲みすぎちゃった人が家で待っている奥さんにお花を買って帰るでもいい(笑)

 

Sample detail

 

 

一体ここは何屋さんなのだろう?そんな気持ちでもお店に一歩足を踏み入れてみれば、そこから自分だけのストーリーが始まっていくのですね。

 

いろんな人に「一見、何屋なのかわからない。」と言われ続けています(笑)。
最初はわかりやすいってなんだろうって色々考えたんですけど、あることがきっかけで考えるのやめました。新宿2丁目に昔からある居酒屋みたいなところがあって、そこがテレビで取り上げられてたんですよ。どれだけ食べたり飲んだりしても1000円~2000円とかで済んでしまうような。ただ、店のドアが汚い鉄の扉とかで店内も見えないし、それこそわかりにくい、何よりも入りづらい(笑)
それで、番組の中でそこの親父さんに“お店わかりにくいうえに、こんなに安くてやっていけるんですか?”みたいなこと聞いた時に、「文化(カルチャー)ってのは、勇気を持って扉を開けた時に進化する。その勇気を出した人へのご褒美として安いんだよ」みたいなこと言ってて、妙に納得しましたね(笑)

だから僕も勇気をもってお店に入ってきて欲しいという想いを込めてこんな感じです。空間でも、接客でも、終日グラスでも、DJが選ぶ曲でも、かすうどんでも、魯肉飯と肉燥飯のプレートでも、うちの“どれか”を気に入ってもらえたらいいなと思っています。

 

Sample detail