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愉しみのきっかけであるために。みんなの好きに、自分の好きも。 - Little chef -

お店紹介20.02.19
little_chef

東急東横線渋谷駅から約10分、都内ながらも落ち着いた街並が人気を集める都立大学。駅から少し歩くと閑静な住宅街が広がり、その中にカフェレストラン「Little chef(リトルシェフ)」があります。

お店のコンセプトは「食を愉しんでもらうこと」。どこかオリエンタルな雰囲気を感じさせる洗練された空間に、クラシカルな和食器、そしてそこに丁寧に盛られた料理の数々。料理やサービス、空間のすべてを能動的に感じてもらいたいという店主・田中さんの想いから“愉しい”という漢字を選ばれたとのこと。
そんなLittle chefですが、現在は日中のみの営業にも関わらず、連日行列ができるほど、一番人気の和定食を目指してたくさんの方が訪れています。

人を惹きつけてやまない“食を愉しめる店”とは、果たして一体どういうお店なのか、そしてどのようにしてこのスタイルにたどり着いたのか、店主の田中雪絵さんにお伺いしてきました。

Sample detail

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おいしいのためなら手を抜く理由が見つからない

Little chefといえば“和定食”のイメージが強いですが、最初から人気メニューだったのですか?

 

オープン当初から和定食を出していましたが、夜の営業もしていたのでビストロメニューが主でした。ただ、器が好きなのでお気に入りの小鉢をたくさん使った和定食にどんどん熱が入ってしまって。それが自分の中でもしっくりきた上にお客さまにも受け入れられたので、だんだん比重が傾いていきました。
やりたいこともあるけど、お客さまに合わせたり、求められているものを突き詰めていってもいいのかなと思ったんです。そういう思いもあり、昨年5月に夜営業をきっぱりやめてランチだけにしたので、和定食のイメージがさらに定着したのかもしれないですね。

Sample detail店主・田中雪絵さん
ホテルスタッフから一念発起し、飲食の道へ。フレンチレストランやアパレル企業の飲食部門で経験を積んだ後、2016年Little chefをオープン。器や古道具など、伝統工芸品が好きな田中さん。デザインに惹かれているのもあるが、幼少期から触れていたのでずっと使えるものを大切にしていきたい気持ちがあるとのこと。

 

たしかに田中さんがつくる和定食は小鉢が多く、全体的に手間がかけられているのがわかります。

 

お家だと面倒くさくてすべてワンプレートに乗せてしまうじゃないですか。でも、それをわざわざ小鉢一つ一つに盛ることで、ゆっくりご飯を味わえる。あのお店でご飯を食べると“なんとなく落ち着けた”とお客さまが感じてくれるように、ヒントを散りばめています。

また都立大学という地域もそうですが、昨今の食に対する意識はとても高く、安心安全はもちろん丁寧に作られた料理には需要があるとも思っていました。それもあり一手間加えた料理を提供していますが、そうすることで仕上がりがまったく変わるんです。仕込みの量は多くなりますが、おいしいもののためなら手を抜く理由が見つからないですし、必ずおいしくなるのがわかっているのでやってしまいます。

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Sample detailモロッコ、チュニジア、ポルトガルのタイルを組み合わせた壁が印象的な店内。料理だけでなく、居心地のよさや落ち着きを感じる内装にし、その中に自分の好きを詰め込んだとのこと。女性だけでなく男性が一人でも来店しやすくなっている。

 

田中さんはホテルスタッフとしてキャリアをスタートされたそうですが、なぜ飲食の道に進まれたのでしょうか?

 

ホテルスタッフとして就職した際に、たまたま飲食部門に配属され飲食業の楽しさに気付いたんです。
当時はブームだったこともあってカフェにもよく行っていました。ただ、自分の中ではカフェに行くということが、どこかご褒美みたいな感じだったんです。日常的というよりも、例えば一週間頑張ったから次の休みはあのカフェに行こうとか、新しい服を着て行こうとか、日常だけどちょっとワンランク上というかそういうカフェが好きで、そういうお店をいつか自分でやりたいなって思っていました。

 

たしかにこの和定食はご褒美感がありますね!実際にメニュー作りではどのようなことに気を配られていますか?

 

和定食だと、主菜・小鉢3〜4品・ごはん・麦味噌の味噌汁という構成の中に、ごはんのお供のような“こってりと甘味のあるもの”、酢の物などの“酸味のあるもの”、箸休めとなる“さっぱりしたもの”を取り入れるようにして、どの順番で食べ進めてもすべてにおいて味が繋がるようにイメージしながらメニューを考えています。
お客さまは意識せずとも「食べ疲れない」「食べ飽きない」から、「もう少し食べたい」「また食べたい」と感じていただけているのではないかと思うんです。

来店されるお客さまの大半が選ぶのは和定食です。でも、それ以外でも何を食べてもおいしい料理に当たるようにしたいので、その辺りのバランスも考えています。

 

お米はご実家で育てているものとのことですが、素材選びではどのようなことを意識されていますか?

 

旬のものを選んでいます。素材の味が濃いだけでなく、組み合わせると相性がとてもいいので、さらにおいしくなるんです。実家で野菜を栽培しているので、子供の頃から当たり前に旬の味を感じていました。
最近はスーパーで一年を通してだいたいの食材を購入できるから季節感が曖昧ですが、お店でさまざまな食材を扱うようになり、改めて旬野菜のよさをとても感じています。

 

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Sample detailほとんどのお客さまが注文する和定食。
田中さんお気に入りの伊万里焼や九谷焼の小鉢が並ぶ。ちょっと割れてしまったものは金継ぎをして大切に使っているとのこと。

 

 

お客さまに寄り添い、“愉しむ”仕掛けを用意する。

オープン当初は夜の営業もされていたとのことですが、お昼のみにされたのはどのような背景があったのでしょうか?

 

お昼の来店数の方が夜よりも多かったんです。せっかくランチに来ていただいても、夜の分を考慮して断ってしまうこともありました。それならいっそのこと夜をやめてしまおうかなと。私が単純に夜よりも日中の明るい感じが好きというのもありますが(笑)
それに、この辺りにはお子さまを保育園や幼稚園に預けていたり、小学校に通わせてらっしゃる主婦層が多く、その方々の時間が空くランチタイムは需要があると確信していました。

 

お昼といえば、和定食と並ぶぐらいプリンや旬のデザートも人気ですね。

 

営業が日中だけなので、デザートまで注文してもらえるようには考えています。プリンに関しては、うちといえばみたいなのを作りたいと思ったのがきっかけです。今では結構普通かもしれないですけど、レトロ喫茶が好きで、そういう昔からあるものを丁寧に作ったらどうなるだろうって。あとは、必ずリピートして次に食べたいものを意識していただけるよう、季節限定デザートなどの惹かれるメニューを常に更新するようにしてます。
正直うちのランチはちょっと高いので、毎日は通えなくても、価格に見合ったクオリティやきっかけなど、いろんな仕掛けを作ってお客さまが愉しんでもらえるように意識をしています。

Sample detailデザートの中で一番人気なカスタードプリンとONIBUS COFFEEの豆を使用しているコーヒー。

 

まさに、日常の中の非日常ですね。そういったお客さまに愉しんでいただくためのアイデアはどこからヒントを得られているのでしょうか?

 

すべてを見渡せるように席の配置を考えたので、お客さまをいつも観察しています。ちょっと気持ち悪いかもしれないですが、目の動きも見ているんです(笑) おいしいっていう顔や、あまりないですけど『ん』って困惑している表情は見てわかります。
多分それが料理やサービス、空間づくりにも反映しているのかなと思いますね。

ホテルスタッフとしての経験が活かされているのですね。
最後に、今後の目標はありますか?

 

リピートしてもらえると、料理や空間を気に入ってもらえたんだなと素直に嬉しいので、近所の人が日常の愉しみのきっかけに使うようなお店になれたらいいですね。

お店って毎日同じことの繰り返しじゃないですか。私も1日のほとんどをここで生活しているので、その中で自分も楽しみを見つけながらお店に立てたらいいなと思っています。自分の好きなものを周りに置いたり、盛り付けが可愛いくできたら写真を撮ったり、それをInstagramにアップして反応がよかったら嬉しいみたいな。本当にそういう単純なことです。

 

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